今日の読売新聞朝刊に、不愉快な広告が2つあった。
1つは、ダイヤモンド社『誇り高き国 日本―この国に生まれて本当に良かった』。「私たちが生まれた日本という国には素晴らしい精神文化、伝統がある。」とのことだが、そんなのあんたに言われなくてもわかってるよ、と言ったところか。こんなことをいちいち言ってもらわなければならないほど今の日本人は自信を失っているのか。そちらのほうが心配。
もう1つは、「若者の人間力を高めるための国民運動」主催のイベント、「若者チャレンジ応援フェスタin東京」の広告。やっていること自体には問題がないが、就職できなかった人、しない人を「人間力がない」としてしまうのはいかがなものか。職業選択は自由だし、不況などで就職のパイがないことは就職していない若者の責任とはいえないだろう。また、ある本で世の中には職業的義務、市民的義務、家庭的義務があるそうだが、家事をしない男は家庭的義務を果たしていないのに、なぜ職業的義務を果たさない人同様に悪く言われないのか不思議である。まぁ、「若者の人間力」改め、「若者の仕事力」とすべきだろう(最善は、「企業の採用力」)。