清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

犯罪の ない家族など 作れない

今日の讀賣新聞朝刊社会面37頁(仙台では)によると、「犯罪のない家庭」というシンポジウムが行われたという。しかし、これ、結構噴飯物なんですよ。

まず、堺屋太一・元経済企画庁長官のコメントの要旨。

「1980年から、_搬欧バラバラで食事し、テレビを見るようになった携帯電話の普及で互いの交友関係が見えなくなったJ欅蕕箍雜遒泙埜?Ε機璽咼垢飽僂佑襪茲Δ砲覆辰拭修覆匹諒儔修急速に進んだことで、「家族の結束が崩れている」

なら、,ちんと食事できるようにしろよ(残業をもっと厳しく取り締まったり、塾がなくてもいいようにする(選抜において学力のウェイトを少なくする。もっとも、これが公平かはわからないが))。携帯作るなよ(でも便利でニーズがあるから、やむを得ないじゃん)!J欅蕕砲弔い討虜羃阿気鵑慮解は女性の勤労の権利を軽視しているし、介護についても家族が背負う大変さをわかっていませんな(体験記を読む程度の知識もない)。

次に、香港の話が出ているが(家族の絆が崩壊しているという趣旨の)、家族の絆の崩壊は全世界的だと思うが。そして、それは悪いことばかりでもないと思うが(個人の尊重の面では必ずしもマイナスではない、と抽象的に言っておく)。

第3に、山田昌弘東京学芸大学教授のコメント。

「豊かさが実現したことで、『家族も自分の思い通りになるのが当然』という感覚の人が増え、その期待が裏切られたときに犯罪が起きている」

私は『』内のような意識を持ったことがないので、分からないですな。山田さんは、そう思っているようだが(世の中も『自分の思い通りになるのが当然』と思っているようだ。でなければ、『パラサイトシングルの時代』(ちくま新書)みたいな他人から見ればくだらない本を出すわけないもんな)。

第4に、作田明・聖学院大学客員教授のコメント。

「自立を望まない引きこもりの子どもが増え、親がその子を殺したり、逆に反撃されたりしている」

「自立を望まない」という証拠は?引きこもるぐらい悩んでいるんじゃないの?
昔、作田さんが編集された本を読んだことがあるが(『ニート ひきこもり/PTSD/ストーカー (心の病の現在)』新書館)、病気でないのを病気としたり、なんでも犯罪と結びつけたりと、噴飯物だったが、見識はそのころ(2005年11月)から変わっていないようだ。

第5に、坂東真理子・昭和女子大学長が、「依存より自立」という趣旨の発言をしたが、ケースバイケースではないのか(何でも自分でやるより、頼ったほうがいい場合があることぐらい、賢明な読者諸氏ならばわかるでしょう)。

第6に、堀田力・さわやか福祉財団理事長のコメント。
少子化の中、子どもを家でかわいがりすぎているのが問題。子供同士でもっと遊ばせ、助け合いの経験を積ませることが家族にもいい影響を与える」

少子化だけではないだろう。人びとが他人をあまりにも不安に思っていることのほうが問題ではないか(犯罪を恐れて子どもを外に出せない)。なお、母親が公園に付き添えないということもあるが、両親が働くのが普通になると思われるので、これは指摘しない(どちらの親でも、暇を作って付き合えよ、ということになるが現実味はあるか(ライフ・ワーク・バランスが求められよう))。

家族の崩壊などを考えるのは大事だが、家族同士で事件が起こることが話題になる現状がそんなに悪いことなのだろうか(もちろん悪いが)。他人同士で事件が起こったり、見ず知らずの人にやられるほうがよほど深刻なのではないだろうか。