清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

差別をね 取り扱った 映画観た

撮り溜めていた映画で、『紳士協定』(2011年9月6日13時から、NHK BSプレミアムで放送)というのを観た。
 
*参考までに
 
 
あらすじを以下に述べる。
 
フィル・スカイラー・グリーンは、子ども1人を持つ(雑誌の)記者で、カリフォルニアからニューヨークへ引っ越す。上司のみにふぃに、新たな切り口で「反ユダヤ主義」について書いてほしいと頼まれる。グリーンは、6日月(最終的には8週間)ユダヤ人にな(りき)ることを決意する。そうして見たものは、ホテルを断られたり、子どもが「汚いユダヤ人」といじめられたり、他人に配慮して差別と闘わない恋人キャシー(ミニフィの姪)の偽善者ぶりだったりと、ユダヤ差別の現実だった。(以上、あらすじ)
 
この映画最大のメッセージは、行動することの大切さだと、個人的には思った。ただ、取り上げるとなると、軋轢が生じ、難しいものだとも思った(ユダヤ人のセリフの「興味がない」というのもそれなりにわかると思った)。もっとも、実際には、声を上げることによって、たとえば、アメリカの黒人は公民権を得ることができたり、あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約(外務省HPに全文があります。http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinshu/conv_j.html) ができたりして、差別が解消の方向に向かっているのである。
 
主人公のグリーン記者は、ユダヤ人に成りすました。これは賛否があろう。嘘をつくのが取材者の倫理としていいのか、という疑問があるから。しかし、肝心なのは、記事の中身だから、このような取材の方法を全否定することはない(『自動車絶望工場』(鎌田 慧、講談社文庫)につきこのような観点から批判する人がいたが、読んだ限りでの内容はいいし、実害が生じているとは思われないので、鎌田さんの場合は、映画の場合より評価してよい)。
 
本筋とは関係ない話を最後に。映画の中で、あるユダヤ人が、本名では採用されなかったが、偽名を使ったら(ユダヤ人と取られない名前にしたら)採用された、というシーンがある。日本における在日コリアンと同じだな、と思った。日立製作所事件(ウィキペディアでは、「日立就職差別事件」。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E7%AB%8B%E5%B0%B1%E8%81%B7%E5%B7%AE%E5%88%A5%E4%BA%8B%E4%BB%B6) では、賢明なことに、裁判所は原告の訴えを認めたが、この映画や、現在の人権状況では、当然の判決と言えよう。ネットで在日コリアン通名を使用するのを批判する見解を見たことがあるが(URLは示さない。読者の皆様の検索を乞う)、まずはなぜ通名を使うのかを真摯に考えるべきだろう(日本人の差別など、通名使用が合理的な可能性がある)。