清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

韓国疲れ? いや 韓国批判疲れ(4)

  一部妥当と思われるものもあるが(後述。ただし筆者は裏を取っていない)、日本語における韓国批判*1が止まらない。

 

 今日最初に検討するのは、デイリー新潮「五輪で顕在化した韓国の非常識 放射能フリー弁当、アンチ竹島アピール、旭日旗アレルギー」(羽田真代。2021年7月27日。リンクは1ページ目)である。

www.dailyshincho.jp

 

 韓国の選手団は選手村入りするとすぐに「臣にはまだ五千万の国民の応援と支持が残っている」とハングルで書かれた横断幕をベランダ側に掲出した。これは、文禄・慶長の役において朝鮮水軍を率いて日本軍と戦った李舜臣(イ・スンシン)の言葉を借りてきたものだ。スポーツに戦争を持ち込むごとき不謹慎な振る舞い*2

 となると、例えば「日本国民が応援しています」も「スポーツに戦争を持ち込むごとき不謹慎な振る舞い」*3になるな。あ、わかっているんですよ、なぜオリンピック憲章第50条第2項違反となるかが。筆者もわからない。記事に解説もない。IOCを非難できない弱虫認定しておこう。

 

  韓国選手団は、日本の食材は放射能で汚染されている可能性があるとし、独自に給食センターを設置、“放射能フリー弁当”を自国の選手らに供給し始めた。/(略)日本で調達する食材は放射性物質の検査を行っているというが、検査の仕方は極めて杜撰で、パフォーマンスが先走っている印象だ*4

は全然わからない。どう「杜撰」*5なのかを示してもらわないと。後述するが、福島県産食材をアピールする方がよほど問題だろうに。

 

 デイリー新潮の記事でまっとうと思われるのは、

  MBCは、ウクライナ選手団の入場行進の際の説明でチェルノブイリ原発事故の画像を、ハイチ入場では暴動の画像をそれぞれ使っていた

のところくらいか。CNN.co.jp「韓国のテレビ局が謝罪、五輪開会式の中継で『言い訳できない過失』」 (2021年7月26日20時50分)をご一読。

www.cnn.co.jp

 

 選手のスポーツマンシップへの疑義も呈されることになった。

 22日に行われたサッカーの韓国対ニュージーランド戦終了後、ニュージーランド代表のFWクリス・ウッド選手が、韓国代表のMF李東景(イ・ドンギョン)選手の元に歩み寄って健闘を称えあうべく右手を差し伸べ握手を求めたが、李選手はNZの選手と目を合わせることすらせず、差し出された右手を軽くはたいて立ち去ってしまった*6

 について。羽田真代さんはソウル在住のようだが(2ページ目のプロフィール参照)、だからか視野が狭くなってしまったようだ。筆者は2021年7月24日に、柔道男子60キロ級の試合を一部見ていた*7。韓国の金源鎮選手は準々決勝で負けたが(3位決定戦で負けてメダルを獲得できなかったが、その試合は観ていない)、極めて紳士的な対応であった。一方、同じ準々決勝で高藤直寿選手に敗れたジョージアのルフミ・チフビミアニ選手は悔しさを露わにしていた。国不問で人間性の問題に過ぎないのに、ソウル在住とはいえ韓国のみをクローズアップするのはどういう意図なのだろうか?

 

 国連貿易開発会議(UNCTAD)が、韓国を「開発途上国」から「先進国」に変更する案を議決したのは今月2日のことだ。韓国内では正真正銘の“一流国家”になったと喜ぶ声はかまびすしいほどだった。五輪を巡って繰り返された振る舞いが先進国にふさわしいものだったかどうか、胸に手を置いて考えるべきではないだろうか*8

 とほざくが、本エントリーで検討したデイリー新潮のような記事が跋扈する日本に該当するだろうな。

 

 次(といっても最後になるが)に検討するのは、産経新聞電子版「立民・玄葉氏、福島忌避の韓国に怒り『侮辱だ』」(2021年7月28日16時57分)である。なお、玄葉光一郎さんは福島3区選出議員であることも明記されている。

www.sankei.com

 

  立憲民主党玄葉光一郎元外相(衆院福島3区)は28日の衆院内閣委員会の閉会中審査で、東京五輪で韓国が福島県産の食材を避けるために独自の給食センターを設けたり、メダリストに贈られるブーケに放射能の懸念があると一部メディアが報道したことについて「ここまでくると侮辱だ。本当に丹精こめて、思いをもって作っている。食材も(安全性を証明する)GAP認証をしている」と強い怒りを表明し、国際オリンピック委員会IOC)に対する抗議を含め、政府に対応を求めた*9

 について。福島県選出議員であることは理解するが、最高のパフォーマンスを発揮するために食材を選ぶことを否定できないだろう。

 

kiyotaka-since1974.hatenablog.com

で書いたが、日本だって2018年の平昌オリンピックの時に選手村の食事とは別に日本食を提供する施設を作ったのである。

 

 玄葉氏は、(略)韓国について「感情が優先するとか、科学的合理的な思考が不得手ではないかという声もある。今回、静観したら風評被害は拡大する。IOCに抗議し、厳重注意を求めるくらいはやったらいい」と求めた*10

 とある。本当だろうか。民族差別発言の可能性がある。「『感情が優先するとか、科学的合理的な思考が不得手ではないか』」*11と言ったとすれば、感情が優先だったり、科学的合理的な思考が不得手だということを肯定的に評価しているようには見えない。風評被害も何も、福島県産食材の輸入規制を継続しているのは韓国だけではない。

 

kiyotaka-since1974.hatenablog.com

 をご一読。

 

 玄葉氏は「復興五輪」の理念が見えなくなっているとして、選手村で福島産の食材をアピールし、選手に発信してもらう取り組みの強化も求めた*12

とあるが、韓国選手団の横断幕よりも政治的プロパガンダの可能性がある(上記「福島産 出すの政治的 プロパガンダ?」をご一読)。先ほど「福島県産食材の輸入規制を継続しているのは韓国だけではない」と書いたが、輸入規制を解くための政治的プロパガンダと解釈できるからである。

 

 このように、今日も韓国に対して憎悪むき出しの記事を2本紹介した。最近関東大震災時の朝鮮人虐殺について本を読んでいるから余計そう感じるのだろうが、関東大震災時から日本人のメンタリティーが変わっていないようで、怖い。

*1:分析ではなく、否定的評価の意味。

*2:デイリー新潮「五輪で顕在化した韓国の非常識 放射能フリー弁当、アンチ竹島アピール、旭日旗アレルギー」

*3:*2に同じ

*4:*2に同じ

*5:*2に同じ 

*6:*2に同じ

*7:トーナメント表は読売新聞オンラインを参照した。

https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/results/result/bra/JUDM60KG--------------------------/

*8:*2に同じ。

*9:産経新聞電子版「立民・玄葉氏、福島忌避の韓国に怒り『侮辱だ』」

*10:*9に同じ。

*11:*9に同じ

*12:*9に同じ