まずは、「こちら夕刊フジ編集局」@yukanfuji_hodo が、2022年7月17日10時4分にしたツイートを。
国葬に賛否があるのは理解できるし、それを記事にする新聞もあっていいが、国葬を揶揄するテーマで読者に川柳を募る感覚がまったくわからない。
— こちら夕刊フジ編集局 (@yukanfuji_hodo) 2022年7月17日
。安倍晋三が銃殺された2022年7月8日以後の「投稿を募集のテーマ」に、「国葬を揶揄するテーマで読者に川柳を募る」*1ものが一切なかったことを、以下のアドレスから確認されたし。
2022年7月9日
https://www.asahi.com/articles/DA3S15349448.html?iref=pc_ss_date_article
2022年7月14日
https://www.asahi.com/articles/DA3S15355545.html?iref=pc_ss_date_article
2022年7月15日
https://www.asahi.com/articles/DA3S15356741.html?iref=pc_ss_date_article
2022年7月16日
https://www.asahi.com/articles/DA3S15357952.html?iref=pc_ss_date_article
また、川柳の課題もたいてい自由である。筆者が安倍晋三死亡後にテーマで川柳を募ったと認定できるのは、2022年7月19日の朝日川柳・山丘春朗選の「課題『脱ぐ』」くらいである。
https://www.asahi.com/articles/DA3S15360377.html?iref=pc_ss_date_article
もちろん、「こちら夕刊フジ編集局」がツイートした「国葬を揶揄するテーマ」は存在する。募集の根拠は発見できていないが、2022年7月16日の朝日川柳・西木空人選である。
https://www.asahi.com/articles/DA3S15357949.html?iref=pc_ss_date_article
疑惑あった人が国葬そんな国(福岡県 吉原鐵志)
(略)
死してなお税金使う野辺送り(埼玉県 田中完児)
☆忖度(そんたく)はどこまで続く あの世まで(東京都 佐藤弘泰)
国葬って国がお仕舞(しま)いっていうことか(三重県 石川進)
(以下略)
2番目と6番目、7番目の句は筆者がそうではないと判断して取り上げず、「忖度(そんたく)は」の句は、選者の評価から国葬について取り上げていると判断して取り上げた。
これらの句は、なかなかの句で、文句を言う方がおかしいと思う。
桜を見る会前夜祭に関する国会答弁において118回も虚偽答弁したと認定されたのは事実である*2。
政治家の所得状況はいろいろでも、生活保護*3を受給しなければならないほどひっ迫している人は聞いたことがない。それなのになぜ国葬なのかという疑問は当然だと思う。
「忖度(そんたく)は」や「国葬って」の句も、それなりに理解できるものである。
「こちら夕刊フジ編集局」が怒るほどのことでもなく、この程度のことが書けない社会の方がずっと問題だろう。
とこのように、最近は、自由民主党支持と思われる人が、反対と思われている人を不当に攻撃する場面が多いように思う。現在警戒しなければいけないのは、国葬についての議論より、反自由民主党に思われた人への不当な攻撃である。本エントリーがその理解の一助になれば幸いである。