YOMIURI ONLINE「首相と野田氏「首から上の質違う」…経団連会長」(http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110829-OYT1T00978.htm)
によると、「経団連の米倉弘昌会長は29日、記者団から民主党新代表に選ばれた野田財務相と菅首相の違いについて聞かれ、「首から上の質が違う」と」言ったという。
菅直人・前内閣総理大臣に不満があることは理解する。
しかし、私の知る限り、菅さんは、経団連の会長を、本エントリーで取り上げた米倉さんのような人格攻撃をしたことはない。
菅さんが「「首から上の質が違う」」のならば、私は、米倉さんが「骨の髄まで腐っている」(この部分のカギカッコは強調)と言いたい。経団連会長を辞任してほしい。
それにしても、2007年、2009年、2010年、現在の議席を構成するほとんどの国政選挙で得票第1位の政党のトップに投げかける言葉か? 日本国民を舐めとんのか、米倉? さっさと辞任せぃや!!!
ところで、菅直人さんほど、政策に関係のない悪口にさらされた総理大臣はいないと思うのは、気のせいか。
やれ市民運動家だからダメ、だとか、やれ大組織を動かしたことがないからダメ、だとか。
しかし、日本国民なら、政治家になる前に、いかなるキャリアでもいいはずである。
この観点から、二世三世もいいし、松下政経塾出身(野田佳彦・新内閣総理大臣)でもいいし、ビジネスパーソン(大多数が「大組織を動かしたことがない」(この部分のカギカッコは強調))でも、中小企業のオヤジでもよい。
ただ、二世三世と、松下政経塾は、批判にさらされても仕方のない面がある。
まず二世三世。二世三世が多いということは、そうでない人が政治参加しにくいということが考えられる。もしそうなら由々しきことであるが、制限は難しいか(この部分は、『日本の国会』(大山礼子、岩波新書、2011)をご一読ください)。
松下政経塾HP[塾生の活動」(内容は2011年8月30日現在。http://www.mskj.or.jp/katsudou/index.html)
をざっと見た限りでは、人権や啓蒙思想について学ぶ場所には見えなかった。既に十分学んでいると考えているとしたら、甘い! このようなことをきちんと学ばないと、真の意味で国際情勢を学んだことにはならないんじゃないか? 防衛や外交に詳しいだけではダメなのである。もっとも、実際には違うのかもしれないが。
*文中一部敬称略
**追記 2011年9月1日
時事ドットコム「経団連会長に退任あいさつ=「わだかまりなんてない」-菅首相」(2011/09/01-18:04。http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011090100696)
によると、菅直人「首相は「わだかまりなんて最初からない。大変いい話ができた」と笑顔で答えた」という。
米倉弘昌・経団連会長とは違う、器の大きさを示すコメントだった。内心はどうかわからないけど。