読売新聞2019年12月27日統合版13版9面に『WiLL別冊(略)さようなら、韓国!Part2』(ワック出版局)と題したムックの広告が載っていた。
ムックに載る記事のタイトルの限りでは、ヘイト本(そう言われても仕方がない見出しがあるので、各自探してね)。
それもよくないが(それはいいのだが、とは書けないから)、そもそも「さようなら、韓国!」など、夢のまた夢(?)である。
財務省貿易統計「最近の輸出入動向」にある「貿易相手先国上位10カ国の推移」の「輸出相手国上位10カ国の推移(年ベース)」(https://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/data/y4.pdf)によると、2018年の第3位が韓国で、5兆7926億円。また、「輸入相手国上位10カ国の推移(年ベース)」(https://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/data/y5.pdf)によると、2018年の第5位が韓国で、3兆5505億円。日本のモノを買ってもらっている大切なお客様ですぞ。
国際情勢の面でも「さようなら、韓国!」は実現しそうにない。
現在の大韓民国はアメリカの同盟国なのが日本と同じだからである。
アメリカ合衆国が朝鮮半島を軽視するようになれば、おそらく中華人民共和国との対立が予想され、そうなると「さようなら、韓国!」だと日本の孤立の可能性が高そうだし、東アジア共同体から韓国を除外する根拠もなさそうである(人権問題を抱えている中国を問題視するほうが、自由主義陣営の日本からするとやりやすい)。
というわけで、筆者の見るところ、「さようなら、韓国!」は実現可能性が乏しく、買った人が馬鹿にされるというだけの話である。
そんな本を買うカネや読む暇があったら、「アンニョンハセヨ」を皮切りに韓国語を勉強したり、TWICE(紅白出場するが、これは韓国の問題もあり(日本語の楽曲を地上波で公演できない)日本語の曲になろうが)を皮切りにK-POPを聴いてみたりしたほうが有益だろう。