清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

日本(にっぽん)に 似る香港の 国歌条例

香港が大変なことになっているようだ。中華人民共和国政府が香港に国家安全法を導入することが決定し(日本経済新聞電子版「中国、香港に「国家安全法」導入方針決定 全人代閉幕」(2020年5月28日16時21分)

www.nikkei.com

)、香港立法会が、いわゆる国歌条例案を審議する予定だという(日本経済新聞電子版「香港立法会、国歌条例案審議へ 警察が複数逮捕」(2020年5月27日12時32分)

www.nikkei.com

)。本エントリーでは、後者に注目する。

 

「香港立法会、国歌条例案審議へ 警察が複数逮捕」によると、

国歌条例案は立法会の議員宣誓などの際に国歌斉唱を義務付け、替え歌を歌うなどの侮辱行為を禁止する。違反すると最長で3年の禁錮刑を科す。中国が2017年に国歌法を施行し、香港にも適用すると決めた

とのこと。

 

日本に似てるなぁ。日本の場合、国旗および国歌に関する法律に処罰規定はない。しかし、この法律ができたことがきっかけに、学校の式典における国旗掲揚・国歌斉唱が普及し、国歌斉唱時に歌わないという類の、式典の邪魔にならない行為ですら懲戒処分がなされるようになった(常習性が疑われるかけマージャンだって懲戒されないのに(訓告だった)。もちろん黒川弘務・前東京高等検察庁検事長のことですよ)。教職員の仕事において式典における国歌斉唱など微々たるものだが(ヨーロッパにおいては入学・卒業の式典がないらしい。高橋哲哉『教育と国家』(講談社現代新書、2004)、その程度のことでも今後の人生(例えば、定年後の再雇用がなされない)に影響を及ぼすことになっている。

 

もちろん上記引用に比べて日本のは微々たるものだという評価が可能である。しかしどちらも些細なことで市民に不利益を生じさせるという本質はまったく同じである。であるから、普通の日本人であれば、香港市民の気持ちを汲み、国歌条例案の審議を憂うるのだが、保守勢力に限っては、スルーするか、ダブスタ、すなわち、日本の市民の人権はどうでもいいが、香港の人の人権は尊重したいという、日本人とは思えない対応になるのである。

 

筆者は当然普通の日本人であるから、香港の人の自由が尊重されることを願う。しかし、もともと中国の土地であったのをイギリス領にしたという過去があるので複雑である。