まずは、読売新聞オンライン「英語動画で『処理水は安全』…月内には中国・韓国語動画も公開、偽情報に対抗」(2023年7月24日7時10分)のリンクを貼るので、そちらをご覧ください。
「東京電力福島第一原子力発電所の『処理水』の海洋放出」につき、「『多核種除去設備(ALPS=アルプス)で処理された水』」は「『安全』」であり、「代替案がない」ことを外務省が説明しているという。なお、筆者は、記事アップ時点で動画を確認し(てい)ないので、各自で探してください。
一方、以下のような異論もある。以下はランダムに紹介する。
①烏賀陽弘道(@hirougaya)の、2023年6月28日22時15分からの連投ツイート。
以前から重ねて指摘していますが、東電が「汚染水タンクの置き場がない」と言っているのは福島第一原発の敷地3.5平方キロの内側だけの話です。その周囲には渋谷区より広い17平方キロの中間貯蔵施設がある。そこを使えばよい。少なくてもこの夏に海洋投棄する必要はなくなる。 https://t.co/a4Vb6mV78K
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) 2023年6月28日
②ハーバー・ビジネス・オンライン(牧田寛)「議論再燃。『処理水海洋放出』は何がまずいのか? 科学的ファクトに基づき論点を整理する」(2019年9月27日)
③鈴木邦弘(@SZKN29)の、2023年7月24日2時23分からの連投ツイート。
「風評被害」にせよ実害にせよ、一番いいのは「海洋放出しないこと」です。そうすれば何の被害も起きない。「科学」がどうとかこうとかいう前に、福島のことを思うなら「海洋放出反対」一択でしょう。何で、放出賛成の人が「福島のため」とかいい人ぶってるの?
— 鈴木邦弘 絵本『いぬとふるさと』発売中 (@SZKN29) 2023年7月23日
まず①からの連投によると、「放射性物質で汚染された水の処理は/①スリーマイル島原発事故では自然乾燥・蒸発/②サバンナーリバーなどアメリカの核施設ではコンクリートで固化して地上保管で安全を確保しています。/燃料棒に直接触れた汚染水を海洋投棄などという愚行をやるのは日本が初めてです。」とのこと*1。そして現在行おうとしている海洋放出を非難している。
次に②は、元々は海洋放出を支持していたが*2、実際はトリチウム以外の「(告示濃度を超える放射性他核種)」*3があり、実態は「『ALPS不完全処理水』」*4が多いことが分かったので、海洋放出に反対するという内容である。
最後に③からの連投によると、「トリチウムの半減期は12年です。2045年まででもだいぶ低減しますよね?」*5だとか、「一度ALPSを通して基準値をクリア出来なかった7割の汚染水も、「汚染土の丘」を使って保管すれば、二次処理する時間がいくらでも稼げるでしょう?」*6だとかといったツイートをしている。
筆者の勉強不足ゆえの非難は甘受するが、おそらく読者も、どちらが正しいか判断しかね、日本政府を信じようとしている人が多いと推測する。今回紹介したツイートや記事をきっかけにして、自分で考えてほしいと思い、紹介した次第であるl。
*1:2023年6月28日22時18分のツイート。
https://twitter.com/hirougaya/status/1674044709474279426
*2:「議論再燃。『処理水海洋放出』は何がまずいのか? 科学的ファクトに基づき論点を整理する」の1ページ目によると、「著者は、昨年8月中旬までトリチウムを含む水は、ロンドン条約締結国の同意を得た上で福島核災害前の排出目標値(22TBq/年)で総量・濃度基準を設定し、厳格な管理の下で海洋放出を行い、60年程度で処分完了することが最善であろうと考えていました」。
*3:「議論再燃。『処理水海洋放出』は何がまずいのか? 科学的ファクトに基づき論点を整理する」2ページ目。
*4:*3に同じ。
*5:2023年7月24日2時28分のツイート。
https://twitter.com/SZKN29/status/1683167214822903808
*6:2023年7月24日2時32分のツイート。