正論である。信じなくてもいいが、アイデアを取られてしまった、と思った。
坂本龍一さんは、日産自動車の100%電気自動車、「リーフ」の広告に出ている(ウェブ版の証拠は、http://ev1.nissan.co.jp/OWNERSVOICE/NEWOWNER/02.html )。コメントをテキストで見ると、「今回リーフっていうクルマが出来て、とりあえずCO2の排出がゼロになった」などと無邪気に喜んでいる。
しかし、電気は、「化石燃料で」(「リーフ」の広告より)作られるウェイトが大きい。
統計局HP「日本統計年間 第10章 エネルギー・水 10- 3 発電電力量」(http://www.stat.go.jp/data/nenkan/10.htm からお探しください)によると、平成21年度の発電量(単位は100万キロワット時)は、水力83,832、火力742,522、原子力279,750である。電気の多数は、CO2を排出する化石燃料からつくられるのである。
ところで、坂本龍一さん、脱原発の音楽フェスを開催するという(朝日新聞デジタル、2012年3月27日17時10分、「〈速報〉坂本龍一、脱原発の音楽フェス開催」(http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201203270139.html )。しかし、原子力が担っている電力量、代替燃料で補えなければ、火力のウェイトが増え、化石燃料を使い、CO2を排出することになるだろう。
*タイトル、文中一部敬称略。ウェブサイトは、2012年4月5日アクセス。
**参照サイト
「(財)エネルギー総合工学研究所 発電方式別のCO2排出量(2009.07.07)」(http://www.iae.or.jp/energyinfo/energydata/data6007.html )
「電気事業連合会 各種電源別のライフサイクルCO2排出量」(http://www.fepc.or.jp/present/nuclear/riyuu/co2/sw_index_01/index.html )
もっとも、「まるのページ <地球温暖化の防止策として原子力発電所は効果的か?>」(http://www.ne.jp/asahi/ma/ru/energy/co2.html )のような見解(「原子力発電は温暖化防止に効果なと判断しています」(原文ママ))もある。