清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

「大いなる 矛盾」と言われた 坂本さん

週刊新潮』2012年4月12日号の広告が、読売新聞東京本社版2012年4月5日朝刊13版7面に載っている。その見出し「反原発とCO2削減を同時に訴える『坂本龍一』大いなる矛盾」に目が行った。

正論である。信じなくてもいいが、アイデアを取られてしまった、と思った。

坂本龍一さんは、日産自動車の100%電気自動車、「リーフ」の広告に出ている(ウェブ版の証拠は、http://ev1.nissan.co.jp/OWNERSVOICE/NEWOWNER/02.html )。コメントをテキストで見ると、「今回リーフっていうクルマが出来て、とりあえずCO2の排出がゼロになった」などと無邪気に喜んでいる。

しかし、電気は、「化石燃料で」(「リーフ」の広告より)作られるウェイトが大きい。

統計局HP「日本統計年間 第10章 エネルギー・水 10- 3 発電電力量」(http://www.stat.go.jp/data/nenkan/10.htm からお探しください)によると、平成21年度の発電量(単位は100万キロワット時)は、水力83,832、火力742,522、原子力279,750である。電気の多数は、CO2を排出する化石燃料からつくられるのである。

ところで、坂本龍一さん、脱原発の音楽フェスを開催するという(朝日新聞デジタル、2012年3月27日17時10分、「〈速報〉坂本龍一脱原発の音楽フェス開催」(http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201203270139.html )。しかし、原子力が担っている電力量、代替燃料で補えなければ、火力のウェイトが増え、化石燃料を使い、CO2を排出することになるだろう。

主に化石燃料を使って作る電気で動く電気自動車を支持し、CO2を排出する化石燃料のウェイトを増やしかねない脱原発を唱えるのでは、何を言われても文句は言えないはずである。

*タイトル、文中一部敬称略。ウェブサイトは、2012年4月5日アクセス。

**参照サイト
「(財)エネルギー総合工学研究所 発電方式別のCO2排出量(2009.07.07)」(http://www.iae.or.jp/energyinfo/energydata/data6007.html )

電気事業連合会 各種電源別のライフサイクルCO2排出量」(http://www.fepc.or.jp/present/nuclear/riyuu/co2/sw_index_01/index.html )

もっとも、「まるのページ <地球温暖化の防止策として原子力発電所は効果的か?>」(http://www.ne.jp/asahi/ma/ru/energy/co2.html )のような見解(「原子力発電は温暖化防止に効果なと判断しています」(原文ママ))もある。