清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

ひどいのは 玉木じゃなくて 杉田水脈

国民民主党玉木雄一郎代表(衆議院議員)に「それなら結婚しなくていい」というヤジが飛んだそうだが、その主は杉田水脈さんらしい。下記参照。

www.asahi.com

なお、

www.shugiintv.go.jp

から、「玉木雄一郎」をクリックして、2時間17分前後から見ていただきたい。

 

与党側は野次をした議員を特定しないそうだが、前述朝日新聞の記事によると、「野党関係者によると、玉木氏の質問後、杉田氏は玉木氏に「玉木氏がひどいことをいうから(ヤジを飛ばした)」などと述べていた」という。

 

衆議院インターネット審議中継を見た限りでは、「「玉木氏がひどいことを言った」」ところはなかった(例えば、「夫婦別姓選択制に賛成できないやつは人間のクズだ!」みたいなことはなかった)。したがって、仮に杉田さんがヤジを飛ばしたのであれば、精神面も耳もおかしいと認定せざるを得ない。しばらくの国会欠席が必要かも。

 

そんな杉田さんの夫婦別姓に関する見解を見つけたので本エントリーで紹介し、検討する。

blog.livedoor.jp

 

杉田さんは「不便なんて一度も感じたことがありませんでした」(杉田水脈公式ブログより)とのこと。しかし、以下のくだりはまずいだろう。

 

私は弱者です。結婚して姓が変わったとたん、今まで書いた論文や研究の実績がすべて消えてしまった。

  女性研究者の方からのご意見でした。
  この問いかけを頂いたときは、「嗚呼、そうですか。」としか言いませんでしたが、私の考えは以下のとおりです。

  結婚して姓が変わったくらいで消えてしまう実績や論文はそれだけのものだったということだと思います。残念ながら内容の問題だと思います。

杉田水脈さんについてGoogleスカラで調べた結果は https://scholar.google.co.jp/scholar?start=0&q=%E6%9D%89%E7%94%B0%E6%B0%B4%E8%84%88&hl=ja&lr=&as_sdt=0,5 だが、パッと見、学術ではない(のが悪いわけではないが)雑誌の寄稿が多い印象。であれば、「弱者」(杉田水脈公式ブログより)という言い方が気に入らなくてもそれなりに尊重すべきだろう。「女性研究者」の意見を否定したければ自らの女性研究者の経験(もちろん実際にはそんなものはない)、それも姓が変わっても何ら不都合がないということを説明すべきだろう。もっとも、現実は厳しく、先述の「女性研究者」の話は真実である(ただし、「NHKニュース7」で見た記憶はあるが、日時を失念)。

 

 7.選択性なのだから、やりたい人だけやればいい。みんなが幸せになれるのになぜ反対するのですか?

  選ぶ本人はいいかもしれません。
  でもその子どもはどうなりますか?

 先行事例は山ほどあるんだから、調べろ!で終了。国会議員の仕事なのは疑う余地がない。

 

 ただでさえ、核家族化が進み、家族崩壊が崩壊していく時代。
  両親がそれぞれ「選択して」違う苗字を名乗る家庭で、子どものアイデンティティはどうなるのでしょう?
  今の状態よりよくなる事は考えられません。むしろ離婚は増え、もっと家族崩壊は進むと考えられます。
  
  今でも離婚率は3割を超えています。

 ここで取り上げるのは『Honkawa Data Tribune 社会実情データ図録』「世界69か国の離婚率(人口千人当たり離婚件数)」https://honkawa2.sakura.ne.jp/9100.html と、『女子SPA!』「夫婦別姓を選べないのは、世界で日本だけ。なんでなの?」(和久井香菜子。2018年4月1日。https://joshi-spa.jp/841185)と、朝日新聞デジタル「夫婦同姓は日本だけ? 主流は選択型、原則別姓の国も」(高田正幸。有料記事。2019年3月28日 10時00分。https://www.asahi.com/articles/ASM3W5DS6M3WUHBI01P.html )と、『nippon.com』「先進国で唯一「夫婦同姓」義務の日本 : 妻の姓選ぶカップルわずか4%」(2019年9月18日。https://www.nippon.com/ja/japan-data/h00542/ なお、「法務省が把握する限り、先進国で夫婦同姓が義務とされている国は、日本以外にはない」とのこと)である。杉田さんの主張にたぶん根拠はない。日本だけ極端に離婚率が低いなら杉田さんの見解も成り立ちそうだが。

 

 母子家庭の支援に投じる予算は増加の一途です。
  それも皆さんの税金です。
  離婚は個人の問題です。それを税金で救済しているのが今の現状です。

 もひどいなぁ。児童手当だとか他にいろいろあるのになぜ「母子家庭の支援」だけ取り上げるの?

 

 「相手の姓になるのが嫌」なら、その人と結婚しないことをお薦めします。

 も、日本以外では通用しないのは「ここで取り上げるのは」以下の段落を読めばわかると思う。

 

 「話を聞く」=「同調する」ではありません。

 はその通りだが、自らの経験を絶対視する反面「研究者」(杉田水脈公式ブログより)の切実な主張は聞かない、他国の例を無視して日本以外では通用しない主張を繰り返す、というのでは、「『政治家を目指すのだったら、もっと人の話を聞いたほうがいいですよ。』」(杉田水脈公式ブログより)と説教されるのは当然である。