当然のことながら、杉田水脈・総務政務官が、『新潮45』*12018年8月号p.58の「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるというものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」という文章等を撤回した。撤回していない表現もあるが、それを含め、詳しくは朝日新聞デジタル「杉田水脈氏、同性カップル『生産性がない』など撤回 差別とは認めず」（安倍龍太郎。2022年12月2日14時19分）をご一読ください。
杉田さんの問題発言は結構あるが、本エントリーでは、『新潮45』2018年8月号p.58にある「生産性がない」という文章に絞って以下検討する。
杉田さんの「生産性がない」という文章、そもそも間違っているが*2、これについては批判だけではなく、かばう企画・文章が散見された。企画で有名なのは、『新潮45』2018年10月号「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」で、小川榮太郎「政治は『生きづらさ』という主観を救えない」において、小川さんが、同性愛を痴漢と比較し、痴漢の権利を認めろという趣旨の文章を書いて、その結果休刊になったのである*3。
かばう文章もあった。例えば、読売新聞2018年9月24日統合版に載った、小林佑基記者の「『炎上』頻発 批判の前に熟慮 『内』の嗜好と『外』の発言 区別必要」である。この件については、当ブログ「小林佑基よ 杉田水脈（みお）非難 嫌なのか？」をご一読ください。
kiyotaka-since1974.hatenablog.com
また、PHP研究所は、自社サイトの『PHPオンライン衆知 WEBVoice』に、千葉雅也さんと三浦瑠麗さんの対談を全3回にわたって載せ、杉田さんをかばう内容*4を載せた。この件については、当ブログ「千葉三浦 よりも尾辻が まともだな」をご一読ください。
kiyotaka-since1974.hatenablog.com
杉田さんは問題発言を撤回した。次に落とし前をつけるのは、新潮社、読売新聞社、そしてPHP研究所である。記事執筆者、担当編集者を懲戒することは必須であろう*5。
https://kotobank.jp/word/%E6%96%B0%E6%BD%AE45-714797#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89.E3.83.97.E3.83.A9.E3.82.B9 によると、2018年9月に休刊した。
*2:子どもを持つことがあるから。筆者は、NHK・Eテレ「ハートネットTV Our Family～3人の子育て～」（全2回。2020年3月17日、18日放送）などで知った。なお、杉山文野HP『newcanvas』「 2020/03/12 up
【3月17・18日、24・25日（再）】ハートネットTV（NHK・Eテレ）「Our Family〜3人の子育て〜」前編・後編放送」を参照した。
https://fuminos.com/news/2020/03/12/2743/
*3:実は、筆者はそのオリジナルを未読。ただ、ハフィントンポスト日本版（生田綾）「痴漢とLGBTの権利をなぜ比べるのか。「新潮45」小川榮太郎氏の主張の危険性、専門家が指摘 『触られる方が悪いんだ』という話にもなりかねない。」（2018年9月20日18時23分。同9月21日更新。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/shincho-45-ogawa-article_jp_5c5d80b5e4b0974f75b343fd
）、ならびに、武田砂鉄さんの2018年9月18日23時54分のツイート（
https://twitter.com/takedasatetsu/status/1042064372518940672
）を参照。
*4:というより、杉田さんを批判した人を批判する内容。
