清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

特定の 国じゃないから 問題ない?

 まず紹介するのは、①SAKISIRU「『#金井米穀店を守れ』がトレンド入り。『騒動の現場』吉祥寺の店舗を訪ねた/『侵略的外来種』はヘイトスピーチ?」(西谷格、2022年8月2日6時)。

sakisiru.jp

 

 ①によると、

騒動の発端は、7月22日に投稿された同店のツイート。井の頭公園外来種水草が急増しているというニュースを提示した上で、こうつぶやいた。

"侵略的外来種という存在を知ると、いま人間社会でも同じことが起こっていることに気づく。昨年末、武蔵野市で議論された外国人住民投票権、もし可決されていたらと思うと背筋が凍る。"

*1

 読み進めると、

 金井米穀店のツイートは外国人を「侵略的外来種」に喩えており、不快感を抱く人や不適切だと考える人もいるだろう。だが、「ヘイトスピーチ解消法」の判例ヘイトスピーチと認められている事例は、在日コリアンの個人を対象に「悪性外来寄生生物種」「在日専用の犯罪用氏名」「チョーセン・ヒトモドキ」などと書き込んだケースなど、極めて直接的で強い差別表現を繰り返しているものだ。金井米穀店のツイートは、表現の自由の範囲と言えるのではないだろうか。

とのこと。

 

 ところで、②法務省HP「ヘイトスピーチ、許さない」(2022年8月7日アクセス)

www.moj.go.jp

によると、

◆「ヘイトスピーチ」って何?
 特定の国の出身者であること又はその子孫であることのみを理由に、日本社会から追い出そうとしたり危害を加えようとしたりするなどの一方的な内容の言動が、一般に「ヘイトスピーチ」と呼ばれています (内閣府「人権擁護に関する世論調査(平成29年10月)」より)。
 例えば、(中略) (3)特定の国や地域の出身である人を、著しく見下すような内容のもの
 (特定の国の出身者を、差別的な意味合いで昆虫や動物に例えるものなど)
などは、それを見聞きした方々に、悲しみや恐怖、絶望感などを抱かせるものであり、決してあってはならないものです。

 

 ヘイトスピーチは、人々に不安感や嫌悪感を与えるだけでなく、人としての尊厳を傷つけたり、差別意識を生じさせることになりかねません(以下略)

とのこと。

 

 「特定の国」の要件がないから、ヘイトスピーチではない!(どやっ!)というのは、一見正しいようで、趣旨に反する解釈にすぎない。外国人を「侵略的外来種」に喩えているわけだから、(3)に近く、非難やむなしだろう*2

 

 ということで、この問題は、金井米穀店が、Twitter上であっても誠実に謝罪すればいい話なのだが、①を見るとそういう方向に進まなかったようなのだ。①によると、以下の通り。

この点、ネットの発信を見る限りでは、買い物に訪れた人に対して実力を行使して妨害をしたとまでは確認できておらず、デモ側は「合法の範囲で表現の自由を行使した」との認識なのだろう。

ただし、ノーヘイト武蔵野の行動に多かれ少なかれ嫌悪感や威圧感を覚える人はおり、ネット上では「通報した」との書き込みも相次いでいる。30日午前に現場を訪れた自民党渡辺友貴杉並区議は「早速、営業妨害を試みる方がいらっしゃいましたが、警察と思われる方が対応されていました」とツイートしており、警察も事態を注視しているようだ

 

 営業妨害と決めつけて、問題ない行動をも抑え込もうとする、とりわけ自由民主党支持者と推測できる*3人たちの行動が読める。

 

 本件は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と全然関係ないが、そういうところとかかわりを持つ自由民主党のこと、抗議されたくらいで事の本質を理解しようとしない姿勢が、代議士、地方議員、推定支持者に目立つ。自由民主党所属議員や支持者のリーガルセンスや人権感覚のなさは深刻なようである。

*1:金井米穀店のツイートとされるが、現在非公開故確認できない。

https://twitter.com/kanaicometen

*2:もちろん、刑罰を科す場合は、別。憲法第31条で要請される罪刑法定主義が根拠。

*3:傍証としては、①が自由民主党代議士、ならびに地方議員のツイートのリンクを貼っている。