プロスポーツについての記事を2本紹介し、考察を加えてみたい。なお、タイトルの「インフル」は、「インフルエンザ」の略とする*1。
①読売新聞2023年8月25日統合版13版20面「税金で競技場 効果見合わぬ」(オンラインでは「[ズームインUSA23]新生ラスベガス、スポーツの街へ…チーム誘致続々で収入・雇用生む」(「読者会員」「読者会員(家族)」限定記事)にあるかもしれないので、リンクを貼る。
)によると、レークフォレスト大学のロバート・バーで名誉教授(経済学)のコメントが載っている。すなわち、「経済的に見れば、プロスポーツチームの誘致競争に勝つために、自治体が一般の人達から集めた税金を使って、スタジアム建設に補助金を出すのは効果に見合わないと考えている/(中略)多くの人々は試合を観戦するために、映画館に行くような費用を転用している。プロスポーツチームがあることで、必ずしも新たに支出が生まれているわけではないと留意すべきだ」という。
②ダイヤモンドオンライン「プロスポーツチームを誘致した街で、インフルエンザ死亡者が顕著に増えるワケ」(2023年8月26日9時)
によると、「プロスポーツチームを新たに誘致した都市では、インフルエンザによる死亡者数が急増するという研究結果が報告された」という。
プロスポーツに自治体のお金を出すことがそれほどポジティブなことでないというのは、地元のプロスポーツに興味を持っている筆者にとっては悲しいことである。納税者としては、プロスポーツの誘致話には慎重にならないといけないというのが教訓なのだろう。
ところで、筆者は、たまたま、2023年8月21日に、テレビ朝日製作・同系列全国ネットの「激レアさんを連れてきた」*2を観た。現在はラグビーのリーグワンのDIVISION1*3に所属している「静岡ブルーレヴズ」の強化部長兼ゼネラルマネージャー・山谷拓志(やまやたかし)が、当時のNBLに所属していたつくばロボッツ(現在はB1に所属している茨城ロボッツ)時代の苦労話を語る内容だったが、当時つくば市につくる予定だったロボッツのホームアリーナの計画が住民投票の末にとん挫したことも語っていた*4。スポーツ観戦が好きな筆者にとっては面白くないが、プロスポーツに公的資金を投入するのは慎重になった方がいいのかもしれない。もちろん、民間の資金で運営することは自由に決まっているが、それは、自らが納めた税金か、自らの金で運営するわけではない場合が多い*5民間企業かの違いである。
https://kotobank.jp/word/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB-438003
https://www.tv-asahi.co.jp/geki_rare/backnumber/#/?pageType=article&number=1
*3:リーグワンのHP参照。
https://league-one.jp/content/team/2023
*4:厳密には、「総合運動公園の基本計画」である。産経新聞「茨城・つくば市住民投票、反対多数 総合運動公園整備、市長は白紙撤回検討」(2015年8月22日23時22分。
https://www.sankei.com/article/20150802-O22ANV6YBBOQDCHVJ4SH2FGCTI/
)
*5:株主であれば別なのは言うまでもない。