清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

邦夫さんの 考え方を 検討す

毎日.jpに、鳩山邦夫法務大臣のインタビュー記事が載っている(「特集ワイド:鳩山法相インタビュー詳細」。以下、唐突だが、検討したい。なお、形式は、鳩山邦夫法務大臣のコメントを「」で括り、これについて批評を入れるものとする。

第1回「刑場は見に行った」(http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080704mog00m010035000c.html

「死刑執行は大変厳粛な事実でございますので、そう簡単に決められることではない。そのために再審が開始される可能性とか、恩赦にあたる事実、心神喪失、裁判で間違いがなかったか、などを慎重に検討する。」→そこまで検討するなら、死刑制度の存置も慎重に検討したら。「間違いがな」いことを前提にしていることが一番慎重さを欠くと思うが。

「「秋葉原事件のみせしめ」というばかみたいなコメンテーターがいるが、宮崎勤の執行決定は事件以前に内定していた。」→その通りと信じたい。

「私ががへらへらしてできることではない。」→テレビで見ている限りでは、厳粛さが見えなかったが。だから、素粒子に「死に神」と書かれても仕方がないと思った。
 
(「大臣は執行後に何もないですか。」という記者の質問に)「執行した後は不動明王にお参りしてます。」→それはいいが、本当に執行の現場を見たことがあるのか(刑場は見せてもらったようだが)?「「冷血」を書いた米小説家トルーマン・カポーティは小説のモデルとなった男の死刑執行を見た後、アル中になり、2度と作品を書けなかった」ほどの苦悩をこのコメントからは感じない。ぜひ、実際の執行に立ち会うことをオススメしたい。

「死刑囚は普通天国にいかず、地獄に落ちるでしょうから(死刑囚を)導いてくれ、ということ。私自身のことじゃない。」→そうとは言えない。法務大臣が命令しないと導かれないから(刑事訴訟法第475条第1項)、やはり、「死に神」の名が似合う(法務大臣が地獄に落ちるかはわからないが)。


第2回「彼らは正義のために処刑された」(http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080704mog00m010036000c.html

「批判、中傷は慣れとる。」→それはよかった。

「正義のために死んでもらっているわけでしょ。」→本当に「正義」かを考えてほしいのだ。犯罪は絶対ダメだが、凶悪犯は大概不幸であることぐらいは考えないと(井上薫『裁判資料 死刑の理由』を隅から隅まで読むように)。もっとも、「法律があって法治国家だから。正義のために、凶悪犯罪を犯した人の死刑は執行しなくちゃいけない」こと自体は否定しないが、「まさに正義のためと私は思ってる。」と簡単に言えてしまうところに、「へらへら」を感じるのは私だけだろうか。

「私を死に神と呼ぶことは処刑された人への冒とくでもある。」と思うのは自由だが、それこそ死刑囚の関係者、支援者の声を聞きたいところだ。私なら、よくぞ言ったと喝采を送るだろう。

死に神が連れて行った、と言われたら、遺族はどう思うか。」→一般論としては、傷つくだろうな。ただ、それを覚悟してほしいのだ。また、素粒子の「死に神」という表現を遺族に向けられたと読むのは不可能で、それを言うのも、表現の自由を守るためには、やむを得ないと思う(もちろん、遺族を傷つけていいとは思っていないが、表現も立派な権利である)。

(「なぜ死刑賛成派は増えていると思うか。」という記者の質問に対して)「日本人は優しい国民だ。」→本当か?優しいなら、死刑囚の不幸に同情して、死刑だけは避けようとするんじゃないか(たとえ「人の命を奪うことへの怒りが大き」くても)?

「日本の生命観が縄文時代より一貫している。縄文の1万年は戦争はおきていない。武器を造ることも考えもしなかった。自然と共生。日本人はウエット。」→そんなことなんでわかるんだ?これは差別の温床では?

死刑廃止と聞くとなんてドライな人たちと思う。死刑廃止論はドライでかさかさ人たちの考え。」→そうか?たとえば、誤判や刑罰の残虐性などを重んずることが「ドライ」か?この誹謗中傷は問題だろう。

「すべての命を大事にする文明だ。」→ならば、必要ない命は奪わないということにならないか(食べるなど、必要のある場合は命を奪うことやむなし。死刑の場合は、本当に必要かは一考の余地があろう)?

なお、遺族の方を始め、不愉快な表現を多々用いたことは承知しているが、「国民的議論」のため、許してほしい。

第3回)「風も光もジャムなんだ」(http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080704mog00m010037000c.html

「テレビはスポーツ以外は見ない。だから死に神報道は見ていない」→報道より、朝日新聞は読んでいないのだろうか。それにしても、人はどのくらい新聞を読めばいいのだろう(東京で言えば、日経、朝日、読売、毎日、産経、東京と毎日朝夕刊すべて読んでる人って、いるのかな?)。

この回は、ツッコミはこのくらいにして、ほろりとする話が満載です。

第4回「兄弟で新党を作りたい」(http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080704mog00m010038000c.html

「日本の政治は質的に低下しているように思えてならない。民主党を見てると、特にそうだ。足を引っ張ることしか考えていない」→インタビューだから仕方がないが、どこが?お互い、寄り合い所帯だから、しょうがないだろう。必要もないのに、人の悪口は不要である。

北朝鮮の核の申告にたいするテロ支援解除。国際政治の中では仕方ないのかな、と思う部分はあるが、拉致を抱えてる日本の立場でいうと、国際政治はドライに動きますなあ。だからといって我々日本の国がドライになってはいけない。日本の良さが失なわれるから。日本は外交もある程度ウエットでいい。」→これ、唯一の被爆国の大臣が言ってはいけないんじゃないか。どこの国でも、核爆弾が一番怖いのはやむを得ないし、それを「ドライ」だとは言えないだろう。しかし、現在進行形のテロを無視するのはいかがなものかとは思う。ところで、「ウエット」「ドライ」とは、何を意味するのだろうか。

「祖父の鳩山一郎は典型的なウエット政治家でした。日ソ国交回復に命をかけた。シベリア抑留の人たちをなんとしても連れて帰りたい、という一念だった。」→自分の身内の礼賛は不要。どこの国の政治家も、国民を守りたいという思いを持っているのではないですか、一郎さんみたいに(もちろん、それだけではない。ただし、一郎さんは国民のためだと思いたい)。

最後に、新党についてだが、まぁ、勝手に作ってください。しかし、現在の選挙制度では、つぶれるのがオチだろう。選挙制度改革が先だろう。