今日の読売新聞25頁「統合にはルール順守を」によると、「日本バスケットボール協会の民秋史也副会長(日本リーグ(以下、JBLと表記)理事長)が」、JBLとbjリーグが併存している現状について、「「お互いに納得できる条件で話し合いたいが、日本でバスケットをやるにはルールを守ることが必要だ」などと語った」という。
ご存知の通り、「bjリーグでは、(中略)国際ルールとは異なる独自ルールを一部で採用している」(たとえば、ノンチャージングエリア(このエリアでは原則としてオフェンスのファールを取らない)の採用。もっとも、このルールは、2010年世界選手権後には、FIBAルールになる)。しかし、統合という観点からは、これは何ら問題がない(昨日のbj-KBLチャンピオンシップゲームにおいて、たとえば、4ファールを超えた場合のフリースローがFIBAルールの2スロー(bjでは1and1スロー)になっていることなどから、bjリーグサイドはルール自体には固執していないと推測されるので。bjリーグの独自ルールはJBLとの違いを出すためだと思われる)。
むしろ、統合が妥当だとして、問題を抱えているのは、JBLサイドである。
まず第1に、未だにすべてのチームが興行権を持っているわけではないことである(もっとも、bjリーグのチームは興行権があるだろうから、問題ないか)。
第2に、すべての選手がプロ契約ではないことである。
第3に、外国人枠を登録2名、オン・ザ・コート1にしたことである(KBLの実際はよくわからないが、昨日のbj-KBLの試合から見ればオン・ザ・コート2のようだ。もっとも、日本に追随する韓国の過去の一般的行動からすれば、変更もありうる)。統合だけでなく、仮に今後bj-KBLをアジアクラブ選手権に発展させるならば、統一が必要だろう。もっとも、外国人の多い=日本人が少ないbjのチームが、どう日本人選手を確保するかも問題だが。
第4に、関係者の問題。たとえば、今bjリーグの放映局の1つはBSフジだが、代表戦でもお世話になっているBSフジに不利益を生じさせるわけにはいかないだろう。また、スポーツコートも使えるようにすべきだろう。
第5に、チーム構成。(1)JBL2との関係。レノヴァ鹿児島のようにJBLに新規参入するチームとの兼ね合いをどう取るか。新潟や浜松のように、旧スーパーリーグの経験があるチームはいいが、その経験がない大阪エヴェッサもJBL2からやってもらうのだろうか(実力(3連覇)と集客力を兼ね備えたチームに下部組織でやれというのは、それなりにリスクがある)。(2)たとえば、統合すると、東京のチームが多すぎるという弱点がある(私の知る限りでは、JBLはトヨタ自動車アルバルク、日立サンロッカーズ。bjは東京アパッチ。JBL2まで広げるとビックブルー東京)。リーグの発展のために、どう散らしたりしていくか。
この程度もわからないで記事にしているのだから、スポーツの面でも、マスメディアの劣化が表れていると断定せざるを得ない。
なお、私見を述べると、当分の間、統合はないと思う。田臥勇太選手獲得(リンク栃木ブレックス)をはじめ、JBLサイドに選手の流出などの懸念材料がないからである。統合があるとすれば、bjリーグが人気で圧倒するか、bjリーグが立ち行かなくなるか、ぐらいしか考えられない。