田母神俊雄さんが８月６日に広島市で行う講演について、広島市長が、日程変更を要請したという（文末の参照サイト参照）。
田母神さんの講演内容の詳細はわからないが（もっとも、文末の参照サイトから窺うことが出来るので、後に述べる）、題名が「ヒロシマの平和を疑う」となっており、市長の「被爆者の心情に配慮してほしい」（文末YOMIURI ONLINE)というのはわかる。また、「田母神氏が日本の核武装を肯定する発言をしており、講演会でも同様の話をする可能性がある」という理由もわかる（文末YOMIURI ONLINE）。
ただ、田母神さんだって予定があるし、圧力（「要請文は「いつどこで、何を発言するかは自由」とし」ているようだが。文末YOMIURI ONLINE参照。なお、今回の広島市の対応は、施設を使わせなかった宮城県や仙台市（いわゆる金剛山歌劇団事件。結局は、裁判で仙台市が負けて、施設が使えるようになった）よりは悪質でないと考える)と取ればそれに屈しないようにするだろうから、変更なくやるだろう。
ところで、先ほど、「文末の参照サイトから窺うことが出来る」と書いたので、田母神さんがしている講演内容についての私見を、MSN産経ニュース参照しながら検討する。
文末参照サイトのMSN産経ニュースによると、「この講演会は日本会議広島などが計画した「ヒロシマの平和を疑う～田母神俊雄氏が語る、広島発真の平和メッセージ」。５月に中国の核実験の被害をテーマに講演会を開催。日本が唯一の被爆国でなく、共産圏の核に日本の反核団体が寛容であることへの疑問を踏まえ、いかに核の惨禍を回避するか－－として同氏の講演会を企画した」とのこと。
「中国の核実験」は実はよく知らないが、だから「日本が唯一の被爆国でなく」と力む必要はなく、世界初の被爆国という事実は揺らがないので、今までの運動にも十分価値はあろう。「共産圏の核に日本の反核団体が寛容であることへの疑問」というのは、おそらく当たっている。旧社会党系と共産党系の運動があると聞いているので（どうして旧社会党と共産党が運動をしているのかは調べていないが、他政党が真摯に考えていないという側面もあろう）。お互いの立場があり、なかなか難しいと感じた次第。
なお、文末MSN産経ニュースから２点検討する。
「主催者側は、これまでも講演会のチラシ配布を市の外郭団体に依頼したが、市の政策方針に反するなどとして断られた、として」いるそうだが、これはこれで問題がありそうである（法的関係を知らないので、断言は差し控える）。
「私達は市長以上に核廃絶を願っている」というのは傲慢だろう。こんな発言も市長に嫌われる原因なんじゃないか？せいぜい「私達は市長」同様「核廃絶を願っている」とでもコメントする心があったら、揉めないんじゃないの（根拠はないが、この発言を市長サイドが見たら火に油を注ぐ結果になりうるのは容易に想像できる）？
*参照サイト
YOMIURI ONLINE「田母神氏講演、広島市長「８月６日はやめて」と要請」（http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20090630-OYO1T00402.htm）
MSN産経ニュース「田母神氏の「原爆の日」講演に広島市長が「待った」」（http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090629/trd0906292149014-n1.htm）
