清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

被害者を どう保護するか 難しい(?)

asahi.comの右記のページ(http://www.asahi.com/national/update/0902/TKY200909020192.html
によると、「性犯罪を対象とした初めての裁判員裁判」が行われ、「被害者の名前を匿名で呼び、法廷の大型モニターに映す情報を最小限にとどめるなど、被害者に配慮した法廷となった」とのこと。

被害者の立場を慮ると、妥当な裁判ということになろうか。

しかし、憲法第82条「裁判の対審及び判決は、公開法廷で行う」という条文からすれば、問題があるかもしれない。

芦部信喜憲法(新版補訂版)』(岩波書店)p317によると、「裁判の公正を確保するためには、その重要な部分が公開される必要がある」とのこと。このことからすると、問題なしといえるのだろうか(裁判になれば、問題なしとなると予想するが)。

この事件の場合は違うだろうが、被告人をはめるために被害者を装った場合はどうなのか?名前がわかればそのこともわかるかもしれないのに。

このエントリーでは伝わっていないかもしれないが、被害者の人権と、それに対立する利益をどう量るかは、本当は難しい問題だと思う。

(参考までに―2009年9月3日記)
このエントリーで取り上げた事件は、ビデオリンク方式を用いていますが、これにつき、最高裁第1小法廷判決平成17年4月14日最高裁判所刑事判例集59巻3号259頁(http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/5ED3B8D8E66B90BE4925707B00269BF5.pdf
によれば、公開原則(憲法第37条第1項、第82条第1項)に反しないそうです。