清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

「被害者」で 思考を停止 するなかれ(3)

2010年11月13日と14日に、東北大学の川内キャンパスの萩ホールにて、模擬裁判が行われるという。テーマは、犯罪被害者。

その東北大学模擬裁判のサイトの、「東北大学模擬裁判実行委員会『公演について』」(2010年11月1日アクセス。http://www.geocities.jp/tohokumogisai_web/kouen.html
の記述が少々気になったので、検討する。

それは、「そもそも犯罪被害者は加害者に比べて軽んじられてきました。犯罪被害者に使われている国庫が11億円なのに対し、加害者に使われるそれは2000億円を超えます」のところ。

たしかに、被害者に対する支援は充実されるべきだし、加害者に使われる費用のすべてが妥当だとも言えない(無駄がないとは言えない)。

しかし、加害者に使われる費用が被害者より多いのが悪いとも言えない。

そもそも「加害者」の定義が文面からは不明だが、国選弁護だって、矯正だって、出所後のサポートだって、必要なのではないか?

費用を精査する必要はあると思うが、加害者の更生のため、市民のために国庫が使われることは、悪いことではない。

また、「被害者は周囲の人々のちょっとした心ない言動でも傷つきます」というのを私は十分承知をしているつもりである。しかし、行き過ぎると、政策の議論もできず、その結果、社会にとって妥当な制度にならない可能性がある。イラクの人質に対する自己責任論という名のバッシングなどは論外だが、朝日新聞の「死に神」コラムなど、政策に対する興味を喚起するものまで「被害者」の名で抑え込もうとするのであれば、やりすぎだろう。