清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

読売の 民主叩きの キャンペーン

2011年3月6日の読売新聞朝刊は、醜い民主党叩きのキャンペーンとなってしまった。

1.まずは1面(ウェブでは(以下もすべて2011年3月6日アクセス)http://www.yomiuri.co.jp/election/local/2011/news/20110305-OYT1T00926.htm
。「首長75%、民主政権評価せず…財源不足に不満」だって。

そんなの当たり前じゃん。宮城県知事の村井嘉浩さんはじめ、無党派だとか言いながら、結局自由民主党系の人がいるのはザラだからである(私のブログの分析はラフだが、『自民党長期政権の政治経済学―利益誘導政治の自己矛盾』(斉藤淳、勁草書房、2010)あたりを読んでもらえれば、わかる。地方議会において、議員提案の条例案が少ないとされることも併せて考慮すれば、地方議会、首長、ともに、かなりの数が自由民主党系とみて間違いないと思う)。読売新聞の調査では、首長の所属や支持が書かれていないので、自由民主党系の人が民主党の政策を支持しない、ということの反証にはならない。

2.次は、社説(ウェブでは、http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110305-OYT1T00855.htm?from=y10
。「京都市に住む在日韓国人の女性から政治献金を受け取っていたこと」について、「政治資金規正法は、外国人や外国法人から政治活動に関する寄付を受けることを禁止している」として、前原誠司外務大臣を批判している。

この説はありうる。しかし、絶対的なものかは疑問である。国立国会図書館のサイト「米英独仏における外国人の政治献金規制」(http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/issue/0542.pdf#search=';外国人 献金')
によると、たとえば、ドイツでは、「外国人1人につき1,000ユーロを超えない寄附」は禁止されていないし、フランスでは、外国人の個人献金は禁止されていない。

ましてや、「在日韓国人」という、以前は日本人だった人(の子孫)である。特別な考慮もありうるだろう。

つまり、政治資金規正法のようなあり方はありうるが、絶対的なものとは言えず、社説は筋違いの批判の可能性がある、ということである。

3.9面「けいざい百景 政権迷走 3つの理由」(安部順一・編集委員

「けいざい百景」によると、「民主党政権の混迷」の「三つの理由」として、「第一に、野党気分がいまだに抜けない」、「第二に、現実を脇に置き、理念が先行する」、「第三に、政治主導の意味をはき違えている」、以上3点を挙げている。

もちろん「説得」も大事である。しかし、国政で、方針が決まったのだから、粛々と行えばいいだけ。小泉純一郎さんみたいに、「民主党政権の方針に逆らう人は、皆抵抗勢力である!」と言えばいいのに。

理念先行については、年金問題の例を引く。それなりの説得力はあるが、理念だけで現実を見ても仕方なかろう(この部分は、安部さんの勝ち、としてよい)。

政治主導については、「はき違え」が問題なのではなく、自由民主党政権があまりに長期に続いたのが問題なのである。この点から、「官僚不信」等は、仕方ないだろう。官僚が正しい場合を否定はしないが、官僚が政治家の意図を汲んで仕事をすることをまずは提言すべきだろう。政治家だけが行政をするわけじゃないのだから。

「国民にそっぽを向かれる」のは、読売新聞のほうだと思うのは、気のせいか。