テレビのチャンネル争いが殺人に発展するのは、どこの国でもそうらしい。『働かないって、ワクワクしない?』(アーニー・J・ゼリンスキー、VOICE、2003)p201によると、「あるフロリダ州の男の家族は、(中略)男を殺害した、と自供した。(中略)男は、家に帰ると、ずっとテレビの前のソファに寝そべって、テレビを見ていた。その姿にイラついた家族が彼を銃で撃ったという」とある。
もちろん、MSN産経ニュースが配信した事件は、「深夜にギャンブルから帰宅したことが原因で口論」など、家庭関係がうまくいっていないと思われるし、『働かないって、ワクワクしない?』の事例も同じだろう。
それにしても、テレビのチャンネル争いは、エキサイトする。人それぞれで見たい番組が違うのは、ザラ。お父さんは野球、お母さんは韓流ドラマ、子どもはお笑い、などというのは、ありうるだろう。
現在では、ハードディスクレコーダーがあり、後から見る、という手もあるが、都合がつかなくて、その時見たい、という欲求を満足させることはできないだろう。
テレビの中には、2チャンネルを映せるものもある。しかし、一方の画面はイヤー(ヘッド)フォーンで音を聴かなければならないし。
対策としては、1人1台テレビを持ったり、誰かの趣味を合わせるということが考えられようか。
1人1台だと、(家族のだんらんは)などと思う人もあろうが、それだけ日本が豊かになったということでいいのではないか?もっとも、誰かの趣味に合わせるのも、趣味が広がって、悪いわけでもないし。
たかがテレビ、穏便に、と書きたいが、されどテレビ、でもある。