この中で、委員長を務める科学技術振興機構の前理事長、北澤宏一氏は、当時の菅総理大臣の事故対応について、「原発から撤退したいと申し出てきた東京電力に対し、みずから本店に乗り込み、げきを飛ばして、結果的に50人の作業員が原発に残ることになったことについては、最悪のシナリオを避けられたこともあり、功績は大きかったと思うところもある。しかし、菅前総理大臣が電池の大きさひとつにまで関与するなど、官邸によって行われた現場への過剰な介入のほとんどについては、評価することができない。さらに菅前総理大臣は、情報の出し方に失敗し、国民の間に不信感が広がることになり、全体的には対応は不合格だったと言わざるをえない」と述べました」とのこと。
NHKの報道の限りでは、極めて公平な報告書のようだ。ただ、終わってからでは何とでも言えるともいえる。でも、反省をし、後の人が妥当な対応をするしかない。
それでは、菅直人・前内閣総理大臣は、どう考えているのか? 時事ドットコム「菅前首相インタビュー要旨」(2012年2月28-16時4分。http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012022800646 )もあわせてご覧いただこう。
読んだ限りでは、おおむね反省しており、事情が分かる出来である。人のせい、と評価することも可能ではあるが(「東電から上がってくる情報そのものが極めて不十分」など)。
記事の紹介に終始した感があるが、後世の人は、とりあえずは、素直に報告書に従ったほうがよいのだろう。菅さんが「不合格」(NHK NEWS WEBより)でも、やめさせることができないしなぁ(議員としての不祥事でもないし)。