読み続けると、「五輪憲章は競技会場などでの政治的な宣伝活動を禁じ、違反があった場合、選手の失格や資格認定取り消しの処分を定めている」とある。国際オリンピック憲章第5章Ⅲ、50「広告 デモンストレーション 宣伝」の3に、「オリンピック開催場所、会場、他のオリンピックエリアにおいては、いかなる種類の示威活動、または、政治的、宗教的、人種的な宣伝活動も認められない」、第6章「処分及び制裁」が根拠である。日本オリンピック委員会「最新のオリンピック憲章」より。http://www.joc.or.jp/olympism/charter/pdf/olympiccharter2011.pdf
たとえば、ピクム(飛禽)島は韓国の領土なのは当たり前すぎて(帝国書院『新詳高等地図』(2008年10月版)p18参照)、わざわざサッカースタジアムでメッセージボードを掲げるほどのことでもない。
もし独島が韓国領なのが当然ならば、やっぱりメッセージボードを掲げるほどのことでもない。それをあえてやるのは、領有権に争いがあることを認めているわけであり、政治的意図を持っていると断定ぜざるをえない(つまり、「政治的宣伝活動」である)。
というわけで、当該選手のメダル剥奪は当然である。
なお、前後してしまったが(ブロガーの見解を先にしてはまずいよね)、国際オリンピック委員長も、「『IOCと国際サッカー連盟(FIFA)の規定に反する』と述べた」という(MSN産経ニュース「韓国選手の竹島メッセージは「政治的表現」 IOC委員長、五輪憲章違反との認識 2012.8.14 11:05」(http://sankei.jp.msn.com/london2012/news/120814/soc12081411050000-n1.htm )参照)。
*2013年2月13日追記。
AFP BB News「「竹島領有」掲げた朴鍾佑への銅メダル授与が決定」(2013年2月13日9時33分。http://www.afpbb.com/article/sports/london2012/london2012-soccer/2927738/10269842)
によると、「国際オリンピック委員会(International Olympic Committee、IOC)はスイスのローザンヌ(Lausanne)で11日に朴が出席した規律委員会の聴聞会の後、メダルの授与を決定した」とのこと。当ブログの見解通りにならなくて残念。ただ、それなりの事情があるのだろう。