しかし、究極的には、メシを食わせるのは、国の仕事である。
労働であれば、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約第6条で、「この規約の締約国は、労働の権利を認めるものとし、この権利を保証するために適当な措置をとる」(第1項)からである。
労働できない人であっても、「飢餓から免れ」(経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約第11条第2項)させるのは国の責務である。
もちろん、親の教育を否定しているわけではない。しかし、親であれ、学校であれ、時の経済状況や、資金の問題などがあり、全員が必ず「『メシが食える大人』」になれるわけがないのだ。そのことも理解しないで親世代を脅迫するかのような本は、絶版にすべきであろう。