内容には疑問がある。
第1に、「「生活保護の受給者は原則として価格の安い後発医薬品を使うべきだ」という結論」。これについてテレ朝ニュース「生活保護巡り「新仕分け」岡田氏と女性局長が…」(2012年11月17日17時49分。http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/221117039.html )で補足すると、「岡田(克也。清高補足)副総理:「ジェネリック(医薬品)の問題は(中略)効能が一緒なものについて(使用を)義務付けるということが、その分、十分な医療を受けられなくなるとそういう話ではありませんので…」だって。Yahoo!百科事典「ジェネリック医薬品」(http://100.yahoo.co.jp/detail/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8D%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81/) によると、「先発薬と同等の有効成分で同等の効果がある」という。もちろん、厚生労働省の認可もある。しかし、受給者にのみ義務付けると、かえってジェネリック医薬品離れが進むかもしれない(非受給者だけ先発医薬品が使えると、先発医薬品の方がいいとなる可能性がある)。だから、テレ朝ニュースに載っている、村木厚子・社会、援護局長のコメント(以下、テレ朝ニュースより)「「生活保護だけはジェネリック、生活保護だからなんとかと言われた時の別のアナウンスメント効果。理屈ではないところのマイナスの効果もあります」は正しいのだ(一種のプラセボ効果になるから)。
第2に、「生活費や家賃の支給額については「低所得者との比較を厳密に行い、就労意欲をなくさない程度の水準にすべきだ」という結論」。そもそも、生活費や家賃については、低所得者とは別問題である。低所得者の賃金を上げればいいだけ。そういえば、民主党の2009年マニフェスト(http://archive.dpj.or.jp/special/manifesto2009/pdf/manifesto_2009.pdf ) には、「時給1000円(全国平均)の最低賃金を目指します」とある。現在の最低賃金は749円(厚生労働省HPより。全国加重平均額。2012年10月5日現在。http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/index.html )。全然達成できていないことを棚に上げ、低所得者の賃金問題と別問題の生活保護をいじるのはどういうつもりなのだろう?