清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

沖縄の 背景わかるが 調査がね

DVDレコーダーがあると、録画して、ずっと観ていなくて、やっと観た、ということはよくあること。2012年11月11日22時(第1回放送は2012年8月12日)からNHKEテレで放送された「ETV特集 沖縄戦 心の傷~戦後67年 初の大規模調査」という番組(以下、「番組」と表記)は、私にとってそんな番組。以下においては、番組を観た感想を書く。

番組によると、「沖縄戦体験者の精神保健調査」を引いて、「「沖縄戦によるストレス症状」が高い人」が43.7%だという。実は、ストレス症状が高いとの調査結果は今に始まったことではなく、1966年の沖縄の精神衛生実態調査報告書でも記録されている(人口1,000人対の値で、精神障害者(表記に問題があるかもしれないが、暫定的にこう書く)有病率は、本土(1963年調査)12.9に対し沖縄25.7。以前から精神病患者が多いようだ。

番組が特に問題にしたのは、PTSD。沖縄以外では地上戦はなく、空襲なので逃げることが可能だったが、沖縄では地上戦が行われ、人が直接殺したり、生き延びるために身内を殺したり、アメリカ合衆国(以下、アメリカ)兵が強姦したり、と、沖縄以外の人にはわからないぐらいの修羅場だったらしい。

ただ、普通、PTSDは6ヶ月以内に発症するらしいが(番組による)、沖縄の場合は発症までに60年以上経過したという。そんな例外ってあるんだろうか? 番組のある事例では、20時に布団に入り、ラジオを聞いてから、23時に睡眠薬を飲み、翌日0時に就寝するという。しかし、布団に入るのが早すぎるんじゃないか、という疑問を持った。

というわけで、調査内容には正直疑問を感じるが、沖縄以外の人にはわからない、沖縄の人のアメリカ嫌悪の背景がわかる番組だった。そりゃ、アメリカ兵に殺されたり強姦されたりして、基地が住む場所の近くにあり、ジェット機(もちろん、アメリカ軍の)が頻繁に飛び、事件が起こっても那覇地方裁判所で裁けないんじゃ、ストレスはあって当たり前だろう。