まずは読売新聞2019年6月30日社説「米中首脳会談 制裁と報復の応酬に歯止めを」(以下「読売社説」と表記。https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190629-OYT1T50347/
)をご覧ください。
読売社説によると、「制裁をちらつかせて屈服を迫る恫喝(どうかつ)外交だけでは、合意をより困難にするのではないか」だとか、アメリカには「あくまで自制し、妥協点を見いださねばならない」とし、中国には「制裁と報復の応酬に歯止めをかけることが何よりも重要である」としている。
それはいいのだが、読売新聞は日本の新聞なのだから、まずは日本に言うべきかもしれない。
というのは、産経新聞「半導体材料の対韓輸出を規制 政府 徴用工問題に対抗 来月4日から」(2019年6月30日10時44分。https://www.sankei.com/politics/news/190630/plt1906300004-n1.html
)によると、「政府は、韓国への輸出管理の運用を見直し、テレビやスマートフォンの有機ELディスプレー部分に使われるフッ化ポリイミドや、半導体の製造過程で不可欠なレジストとエッチングガス(高純度フッ化水素)の計3品目の輸出規制を7月4日から強化する。いわゆる徴用工訴訟をめぐり、韓国側が関係改善に向けた具体的な対応を示さないことへの事実上の対抗措置」とのこと。
日本がやろうとしていることは、読売社説が書くような、「制裁をちらつかせて屈服を迫る恫喝(どうかつ)外交」(
「対抗措置」(産経新聞より)をちらつかせて賠償義務を負う企業の賠償を免れさせることがまさにそれに該当する)である。