清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

「犯人捜し 本能」ゆえの 署名劇?

筆者は紙の読売新聞(2020年3月28日統合版10面)で見たから読売新聞を取り上げるが、読売新聞オンライン「「WHOは中国保健機関」「あまりにも新型コロナ過小評価」事務局長の辞任望む声広がる」(2020年3月27日17時43分)

www.yomiuri.co.jp

によると、

 新型コロナウイルス対策が後手に回っているなどとして、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長の辞任を求める声がインターネット上で広がっている。1月末に署名を募り始めた米国発サイトの賛同者は、26日時点で54万人を超えた

 という。

 

この署名が妥当かはわからないが、つい先日読み終わった『FACTFULLNESS』(ハンス・ロズリング/オーラ・ロズリング/アンナ・ロズリング・ロンランド 著、日経BP社、2019の第9条にある「犯人捜し本能」を思い出した。

 

今回の署名劇が、例えば、

わたしたちは犯人捜し本能のせいで、個人なり集団なりが実際より影響力があると勘違いしてしまう。誰かを責めたいという本能から、事実に基づいて本当の世界を見ることができなくなってしまう。誰かを責めることに気持ちが向くと、学びが止まる。一発くらわす相手が見つかったら、そのほかの理由を見つけようとしなくなるからだ。そうなると、問題解決が遠のいてしまったり、また同じ失敗をしでかしたりすることである。誰かが悪いと責めることで、複雑な真実から目をそらし、正しいことに力が注げなくなってしまう。  (『FACTFULNESS』p264,265)

にあてはまらないのだろうか、という疑問は常に持っておいたほうがいいと思う。

 

ただ、今回の件でWHOの事務局長が犯人という趣旨ではないが、ある事件において個人に責任がある場合もあるわけで、その場合上記引用のように考えるのが本当にいいのか、とも思ってしまった。

 

どちらにしろ、真実を見極めるのは難しいことだから、筆者であれば、読売新聞の記事になった署名はしないし、お勧めもしない。