最近の日韓関係について興味深い記事を2本紹介する。
①産経新聞電子版「韓国向け半導体輸出管理の緩和困難 加藤長官」（2021年7月2日18時32分）
によると、
加藤勝信官房長官は2日の記者会見で、1日に表明から2年を迎えた韓国への半導体材料の輸出管理の厳格運用を見直すことは難しいとの認識を示した。令和元年7月1日から実施しているが、韓国側が世界貿易機構（WHO）に提訴していることや、慰安婦問題などをめぐる韓国側の対応に原因があると説明した*1
という。なお、①の記事の「2日の記者会見」は、首相官邸・内閣官房長官記者会見「令和3年7月2日（金）午後」のことである（21分50秒あたりをクリック）。
その記者会見からは、①の「慰安婦問題などをめぐる韓国側の対応に原因があると説明した」の部分は間違いなのだが、かつては日本政府が安全保障以外の理由をほのめかしたし*2、朝日新聞デジタル「（社説余滴）3年目の『愚策の極み』 箱田哲也」*3の会員部分でも安全保障とは別の問題であるとほのめかされている。
②読売新聞オンライン「韓国大統領選へ出馬表明の李在明氏、日韓関係悪化は日本側に原因と主張」（2021年7月2日21時17分）
によると、
韓国の左派系与党から来年３月の大統領選への出馬を表明した 李在明（イジェミョン ）京畿道知事（56）は2日の記者会見で、日韓関係の悪化について「日本国民に対して恨みや反感はない。問題は保守、右翼の政治集団だ」と述べ、日本側に原因があると主張した。
（中略）
日韓間の元慰安婦や「元徴用工（旧朝鮮半島出身労働者）」などの問題を巡っては、「許すという行為は被害者（元慰安婦ら）が行うものだ」と語った。文政権が掲げる「被害者中心主義」と同様の考え方を示したものだ*4
という。
「『問題は保守、右翼の政治集団だ』」（②）が正しいか疑問だが *5、日本側に原因があるというのは正しい見方である。「『被害者中心主義』」（②）に反対するのも難しいだろう（事実面で争いがあるとは聞いていないので）。
①、②の記事を見た限りでは、政治家はどうやら日本より韓国の方が優れているようだ。もっとも、①の記事の内容が間違っているので日本の政治家を劣ったように書くのはかわいそうではあるが。
*1:数字とアルファベットを半角に改めた。
*2:最近の記事では「日韓関係 ぶっ壊したぜ by安倍晋三」に書いてある。
https://kiyotaka-since1974.hatenablog.com/entry/2021/02/03/223948
*3:2021年7月4日5時。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14961375.html?pn=4
なお、数字を半角に改め、一部二重カギカッコにした。
*4:李在明・京畿道知事のルビの部分をカッコ書きにし、数字を半角に改めた。
https://kiyotaka-since1974.hatenablog.com/entry/56966207
立憲民主党にも期待できない。日本共産党くらいしかまともな見解はない。しんぶん赤旗電子版「徴用工問題 記者『中国とは和解、韓国とは？』」（2019年9月4日。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-09-04/2019090402_03_1.html
一部二重カギカッコに改めた）。なお、その時の記者会見の模様は首相官邸・内閣官房長官記者会見「令和元年9月2日（月）午前」（
https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201909/2_a.html
）の10分49秒あたりから。
