少々古い本だが、先日、出口治明・著『働く君に伝えたい「お金」の教養』を読了した。生き方を考えられる本なので、とりわけ10代後半から20代の人に読んでいただきたい。なお、筆者のアマゾンレビューは
https://www.amazon.co.jp/review/R3DRF93QCUFCJP/ref=cm_cr_srp_d_rdp_perm?ie=UTF8 から。
本書で特に参考になった、というわけではないが、参考になった部分の一つとして、「政治家なんてろくでなしばっかり」(pp.274-277)と「もう選挙で迷わない!メディアの上手な使い方」(pp.277-282)という小見出しのついた、政治に関する部分である。以下、引用しつつ、説明する。
「『いまの政治はよくない』と思っている」なら、「いまの与党と逆の候補者を選べばいいだけの話です」*1
この通り*2で、選挙で投票するのは思ったより難しくないのである。現状に不満があれば与党議員を落とせばいいのである。
もしみなさんがこの事前予想の風向きに賛成だったら、とるべき手段の選択肢は3つ。この3つの中であれば、どれを選んでも構いません。結果は同じだからです。
①選挙に行ってその人の名前を書く
②白票を出す
③棄権する
ただし、事前予想が自分の考えと違ったら、とるべき手段はひとつだけ。
選挙に行き、違う人の名前を書く。これだけです。それ以外に、あなたの意思表示の方法はありません。これが、選挙というものです*3
これも正しい*4。
しかし、日本の場合、上記の出口基準では割り切れないものが残る。筆者は以前「連立に 絶望自民も 減らしてる」
kiyotaka-since1974.hatenablog.com
と題して、2012年(第47回)衆議院議員総選挙の投票結果を分析したが、民主党の得票が他党に流出している一方で、自由民主党(小選挙区、比例とも)、公明党(比例)の得票が減っていることに注目した。本エントリーで示した基準の一つ「いまの与党と逆の候補者を選べばいいだけの話です」からするとそうはなっていない。一方、当時の「事前予想」は忘れたが、自由民主党と公明党が有利となっていれば、それで投票率が戦後最低になったのかな、と思わされた。
まぁ、選挙は、筆者が出口さんの本から引用した部分を基準として、必ず投票に行き、とりわけ「『いまの政治はよくない』と思っている」なら、「いまの与党と逆の候補者を選べばいいだけの話です」という基準を用いることを勧めたい。