最近、NHKラジオ第1で主に放送されている「マイあさ!」が、ちょっとおかしくなっているのではないか、という話。
2022年8月22日7時25分から放送の「7時台 けさの"聞きたい"『いじめ加害者への対応』斎藤環」において、被害者と加害者、2人以上の教員やカウンセラーが参加する「オープンダイアローグ」を提唱したところ、「加害者と対話することが被害者にとって苦痛」だとか、「加害者やその仲間が怖い」といった、否定的評価が紹介されていた。斎藤さんは処罰のことも言っているし、自らがいじめられっ子だった経験もあるのだが*1。筆者のイメージでは、斎藤さんの説明は修復的司法に似ている印象を持ったが、被害者に強制するのであれば、たしかにまずいかもしれない。
ただ、斎藤さんの話は、議論を巻き起こす、(不謹慎だが。いじめの話なので)面白い話だったのだが、2022年8月24日7時25分から放送された「7時台 けさの"聞きたい"『ウクライナ侵攻から半年』三好正人*2」は、以下に引用する発言がひどかった。
私たち日本人は、かつて戦争で苦しんだ経験があります。
え、ウクライナ共和国って、どこかに戦争でも仕掛けたのか?外国*3に行って軍事力でも行使したのか?そしてその報復としてロシアから攻撃を受けたのか?筆者の知る限り、そのどれもない。日本・日本人と一緒にしては失礼だと、頼まれもしないのにウクライナ人を勝手に代弁してしまった。
斎藤さんが主張した、いじめの解決法としてのオープンダイアローグは、非難ごうごうでも議論を喚起するという点でいい話であるが、三好さんの発言は状況が違うものを一緒にして相当恥ずかしい内容である。
タイトルでは「暴走」とした。「暴走」には、いいものと悪いものとがあるようだ。悪いほうの「暴走」は何とかしてほしいものである。