清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

リベラルと 言えば分かった 気になるか?

 本エントリーで取り上げるのは、『帝国の慰安婦』(朝日新聞出版)で一躍有名になった。朴裕河さんへのインタビュー記事である。毎日新聞・政治プレミア「日韓関係悪化の責任は両国のリベラルにもある」(2022年8月16日)

mainichi.jp

 

 なお、Yahoo!ニュースでも配信され、2022年8月28日現在で閲覧可能である。「朴裕河氏 日韓関係悪化の責任は両国のリベラルにもある」(2022年8月16日7時35分)

news.yahoo.co.jp

 

 勝手ながら、以下においては、毎日プレミアムの記事のみを検討する。ただし、無料部分のみの検討なので、趣旨を外している可能性があることを断っておく。

 

 日韓間の歴史問題が先鋭化したこの30年間を振り返ってみると、実は国家間の対立を導いてきたのは、両国の左右対立であり、さらに言うとリベラル層の中での考え方の相違だったことに気づかされる。

 

 なんで唐突に「リベラル層の中での考え方の総意」なんて書くの?無料部分のみの検討なので何とも言えないが、「リベラルが悪い!」と書くと受けるからやっているにすぎないと解釈していいかな。

 

 裁判は、どちらが正しいかについて争う勝ち負けだ。しかし、歴史認識を法廷で争うこと自体が間違いではないか。勝つためには、内容を誇張してしまいがちだからだ。

 

 もちろん、事件化には「内容を誇張してしまいがち」な側面があることは否定できない。しかし、だからと言って、歴史問題とされるものを裁判にするな、ということになると、被害の救済の手段がなくなってしまうのだが、それは問題ないのだろうか。

 

 運動に関わってきた歴史学者や法学者は、学問の前に、「こうあるべきだ」という政治的立場や組織を守る思考に陥っていたのではないか。

 

 「『こうあるべきだ』」の内容の問題だろう。「学問の前に、」被害は救済されるべきだ、というのは、人間社会として当たり前ではないだろうか。

 

 さらに元宗主国と元植民地という関係にとらわれすぎていたのではないか。これでは前進しないし、歴史に対しても不誠実だ。

 

 「歴史に対しても不誠実」とは、上記引用のことではない。筆者の調査不足の非難は甘受するが、例えば、どこの人が慰安婦とされたのかというデータを、仮に日本政府が持っていないのであれば不誠実なのであって、「元宗主国と元植民地という関係にとらわれすぎてい」るということではない。実際には、慰安婦にされた女性たちはいろいろな国にいるが、「元宗主国と元植民地」という関係を抜きにして語れるとも思えないが。『デジタル記念館 慰安婦問題とアジア女性基金』「日本軍の慰安所慰安婦」をご一読。

www.awf.or.jp

 

 もしかして朴裕河さんは、慰安婦問題の、現時点でわかっている全貌もわかっていないのではないだろうかと思わせるコメントであった。そして「リベラルが悪い!」ということによって、それが売れるであろう毎日新聞の目に留まったという風にしか見えない。

 

 肝心なのは、政治的立場ではない。事実なのである。そのことからすると、日韓関係悪化の責任は、日本政府のみにあると筆者は思っている。慰安婦については国際連合の機関の勧告*1に耳を傾け、徴用工問題*2では余計な介入をしないでもらいたい。

*1:当ブログで「慰安婦 勧告」で検索した結果のアドレスを示す。

https://kiyotaka-since1974.hatenablog.com/search?q=%E6%85%B0%E5%AE%89%E5%A9%A6%E3%80%80%E5%8B%A7%E5%91%8A

*2:当ブログで「徴用工」で検索しか結果のアドレスを示す。

https://kiyotaka-since1974.hatenablog.com/search?q=%E5%BE%B4%E7%94%A8%E5%B7%A5