清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

府知事でも 物議を醸す 橋下さん

スポニチアネックス大阪「橋下知事VS女性職員 若手対象の朝礼でバトル」(http://www.sponichi.co.jp/osaka/soci/200803/14/soci208543.html
を見ると、大阪府知事橋下徹さんが、また物議を醸しているという。

大まかな内容を言うと、橋下府知事が、「始業前に朝礼をやるのは、普通のことで、超過勤務ではない。もしそう言うのならば、勤務中のたばこ休憩も私語もダメで、した分の給与を減額する」という趣旨のことを言ったところ、女性職員が噛み付いたという。

まず、大阪府の職員の労働時間がわからないのでなんとも言えないことをお断りしておいて、仮に朝礼を含めて8時間を超えれば、朝礼も時間外労働となる(菅野和夫『労働法(第7版補正版)』(弘文堂法律学講座双書)p247、248、251参照。以下、菅野『労働法』と略記)ので、労使協定がなければ出来ない(労働基準法第36条第1項。なお、地方公務員法(第58条第3項)の適用除外はない。菅野『労働法』p83参照)。「超過勤務」と言うからには、おそらく、朝礼をすると、労働時間が8時間を超えたり、労使協定で定められた時間を超えたりするのだろう。

また、たばこ休憩(禁煙しろとは思うが)は、「手待ち時間」(使用者の指示があれば直ちに作業に従事しなければならない時間としてその作業場の指揮監督下に置かれているので、労働から解放されている「休憩時間」とは違う。菅野『労働法』p245~246参照)として、労働時間に含まれるのではないか。

さらに、私語も「職場秩序を乱した」(菅野『労働法』p372)とされるほどひどい場合には懲戒されようが(減給など)、それ以外の場合に給与を減らせるかは難しいだろう。

上記の記事を見た限りでは、橋下府知事は、弁護士なのに、労働法を知らないようだ。なお、私の記事に間違いがあれば、橋下さんでも、ほかの読者の皆さんでもよいので、ご指摘願います。

この記事を見て、公務員(大阪府職員)に対して嫌悪感を覚える人もあろうが、その前に、労働条件改善のために自分で動いたらどうか。それをしないで公務員を批判しても、何のメリットもないだろう。