清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

「膨張する ネット」をもっと 怖がれよ

読売新聞2008年10月18日朝刊13頁(仙台では)に、「シンポジウム「情報の海」第1回 マストからの眺め」なる記事で、インターネットや、ブログのことを取り上げたので、さっそくツッコミを入れてみたい。

まずは、立花隆さんの基調講演「「求めること」を明確に」。これは特にない(ためになるので、ご一読を)。

次に、パネリストの見解。川辺健太郎さん(ヤフー・メディア事業部ニュース企画部部長)いわく、「トップニュースを見てから別のニュースも読んでいたような人が、最近ではブログやミクシィに移ってしまう。ニュースにとって、今はブログが手ごわいライバルだ」そうだが、どんなに工夫しても、「インターネットは、他人の意見を知るためにメディアという意識が、ユーザーには強い」事はたぶん変わらないだろう。

北田曉大さん(東京大学情報学環准教授)いわく、「ネット社会は匿名ゆえに無責任を生み出しているし、所詮はネット」という風潮は根強い」と、あらぬ方向に議論を向けようとしている。確率論の問題だろう(実名だから責任があるとは言えないし、匿名でも責任を問われることがある。せいぜい、実名だから信用できる可能性が高いということである)。

再び川辺さんに登場してもらおう。いわく、「問題は引用するニュースの信用性だ。新聞社や通信社の情報であればまだよいが、ブログがブログを引用し、間違いがどんどん増幅されることもある」とのことだが、「新聞社や通信社の情報」だって間違えるし、独自取材の、なおかつ妥当な内容のブログもあるから、これもせいぜい確率論に過ぎない。

そして、、柴田文隆さん(読売新聞編集委員)の「情報の扱い、価値付けには謙虚でなければいけないと思う」で締められているが、川辺さんや北田さんに謙虚さを求める方が先だろう。

最後に、質疑応答。会場の方の「情報の海におぼれないために、情報の取捨選択に関して国が対策を講じていく必要があるか」に対し、立花さんが、「ない。情報を得るということは、個人個人の問題ではないか」と素晴らしい回答をしている(国家の介入の方が危険であるとつけ加えよう)。