清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

清高の 今年の3冊 2008

昨年に続き、「清高の 今年の(今年読んだの意。今年刊行された本の意ではない)3冊」をやってみたい(昨年のは、http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/38818168.html
。なお、絶版の場合は、図書館にて。

1.『家族という神話―アメリカン・ファミリーの夢と現実』(ステファニー クーンツ 筑摩書房

「男は外で仕事、女は家庭」という考えや、「自助の精神」というのは実は神話だったということを知っただけでも有益だった。

家庭では夫婦ともに助け合い(家事をしない男はダメ!)、人生で困ったら、誰か(国も含め)に助けを求め、場合によっては金銭的に依存することも大事だ、ということである(もっとも、自立がいけないというつもりは全くない。自立に縛られて助けを全く借りようとしないのがいいとは言えない、ということである)。

2.『ロングテール―「売れない商品」を宝の山に変える新戦略 』 (クリス アンダーソン 早川書房

ITの進歩により、ヒット商品だけでなく、マイナーな商品も得やすくなり、また、何かを作り出そうとすれば、作りやすくなったり、在庫のリスクが低くなり、商売の可能性が広がったりと、現状の可能性を示した本だと思う。

もちろん、ITに危険がないとは言わない。しかし、それは理解したうえで、IT技術がもたらしたメリットを大いに生かしたくなる本であった。

3.『監獄ビジネス―グローバリズムと産獄複合体』(アンジェラ・デイヴィス 岩波書店

アメリカにおける監獄の民営化は、人種差別と相まって、黒人労働力の供給になっている現状がある。そのため、厳罰化にメリットが生じてしまっているようだ。そして、そもそもは更生を目指した施設のはずなのに、プログラムの充実もないそうで、監獄を廃止して、賠償や修復を目指すべきことを説いたもの。

私は、少なくとも現時点では監獄廃止には賛成しないが、見たこともない議論だったので、刺激を受けた次第。

日本では、厳罰化の傾向があり、一部刑務所は民営化されている。アメリカほど人種差別がひどいとはいえない(もちろん、部落差別などがあるのは承知している)かもしれないが、逆に言えば、すべての人に痛みが生じうるということでもあるので、犯罪被害者に理解を示しつつも、行きすぎには警戒しなければならないだろう。

番外.第139回芥川賞候補作全部

『読書教育』(辻由美 みすず書房)という本に啓発されてやってみた。

芥川賞は、短編なので、おそらく、高校生ゴンクール賞(フランス)よりは楽だったが、それはさておき、大げさに言えば、現代文学の最先端の一端を垣間見たはずで、有益な体験だった。

レギュラーかも検討するが、図書館で借りられるか、読む時間があるか、以上2点の問題があるので、やらないかもしれない。それはさておき、読者の皆様も、一度はお試しあれ。