清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

とんちんかんな 批判がまだある 派遣村

批判もあろうが、私は、納得が行かないと粘着する質で、熱海の爺さんのブログ『爺の「縁側日記」』、「NPO法人「ビックイシュー基金」!」 (http://blogs.yahoo.co.jp/ataminozii/58244058.html
において、「一ヶ月以上経て、カビの生えた事件を持ち出しても、誰も見向きもしません」(2009/2/19(木) 午後 3:40  [熱海の爺]さん)と書かれてしまったが、世の中には、私以上に「カビの生えた事件を持ち出」すことが好きな人がいるらしい。その人は、産経新聞社会部記者で、厚生労働省担当の赤堀正卓(あかほりまさたか)さんである。

赤堀さんが書いた記事、「マスコミが黙秘した本当の「年越し派遣村」」(『正論』2009年4月号(3月1日発売))は、いろいろ書いてあるが、言いたいことは、派遣村には、「特定のイデオロギーを持った政治色」(p250)、すなわち、共産主義などの左翼の色(赤?)があるということなのだが、私に言わせると、批判するところが違うとなる。左がいやなら、自己責任ばかり唱えず(MSN産経ニュースで意見を募集したところ、8割以上が批判的な意見とのこと(p256)。これは鵜呑みにできない。所詮は産経だからな(バイアス))、助けてやれよ!ということである。

詳しく検討するのもバカバカしいが、ついでに検討すると、

 崗,措茲辰拭廖複陦横毅亜砲箸いι集修砲海世錣蠅あるようだが、イェーリング『権利のための闘争』(岩波文庫)程度の教養もないようだ(権利は「勝ち取」るものなのは、一般論としてそうだろう)。新聞記者として適格性が疑われますな。

◆峅未燭靴董∈F鑅斉釮寮験茲忘い辰討い訖佑燭舛防要なのは、消費税に反対することなのか。政権交代なのか。住居を追い出されている人たちは、住民票を落ち着けることをしないと選挙すらいけないのではないか」(p252)と問題提起し、「滑稽なデモ」(p252)と斬り捨てるが、このようの揶揄こそ「滑稽」だなぁ。ただ、一寸の虫にも五分の魂があるのか、消費財反対批判は正当だろうが(福祉には財源が必要。ただ、逆進性の問題がある。なお、その他に、「製造業派遣の禁止については「企業が国際競争力を失う」「企業が海外進出をするだけ」という慎重論」(p256)の部分にも、五分の魂が見られる)、政権交代でルールは変わりうるし、派遣村の目的の一つは「住民票を落ち着けること」だろうから(生活保護受給などから判断)、「滑稽」な批判とバカにされても仕方あるまい。

(要約)「派遣切り」が確認された失業者は20%(p253)とのこと(その他、派遣村利用の理由は日雇いの仕事なし16%、派遣でない失業20%、長期野宿9%、生活保護未受給3%、無回答3%、その他29%)を強調するが、本当に困っているであろう人は、68%(無回答とその他を除いても。その他を答えた人にも事情はあろう)なのだから、「ひどい村民がいた」(p253)としても、おおむね成功ではないのか(過半数だから。皆さんは何%なら成功だと思いますか?なお、これに付随して、「本当にまじめに働こうとしている人たちが集まっているのか(集まっていないのでは?と取れる)」という問題提起を「完全に否定できる材料はない」(p254)としているが、私に言わせると、「本当にまじめに働こうとしている人たちが集まっているわけではない」という問題提起を「完全に否定できる材料はない」。

で海の爺さんのサイトで、湯浅誠さんは激烈に批判されているが、それはさておき、湯浅さんは、「政治色がな」(p255)いそうだ。

デ標村の手厚い取り扱いについて、「現在の日本の福祉制度はそこまでの失業者への福祉の大盤振る舞いに耐える構造を持ち合わせていない」(p257)と書いたが、これが根本問題で(と言っても、「失業者への福祉の大盤振る舞いに耐える構造を持ち合わせてい」る国があるかはわからないが、日本の生活保護需給は、高齢者と医療扶助で約8割だとか。阿部=国枝=鈴木=林『生活保護の経済分析』(東京大学出版会)参照)、左のイデオロギー批判はこれに比べて重要性がない。