週刊ダイヤモンド２００９年１０月３１日号p２６に死刑制度についてのネット世論調査があった。これが実はダメ調査なのですよ。以下、展開する。
Q わが国の死刑制度について、あなたはどう考えていますか？
もっと適用すべき４４．６％
現状のままで問題ない２６．６％
なるべくなら避けるべき１４．２％
どんな場合でも死刑は廃止すべき４．０％
わからない１０．６％
＊７割が現行の死刑制度の維持に賛成（もっと適用すべき＋現状のままで問題ない）
これのどこがダメかというと、選択肢がシンプルでないことである。存置、廃止、わからないなら良かったのだが。
廃止だけ「どんな場合でも」では、廃止が極論になってしまう。つまり、選択肢において死刑制度の維持に誘導しているように読めてしまう。
もっとも、実際には、選択肢をシンプルにしても結果はあまり変わらないのだろうが、調査の基本中の基本なので指摘した。
それにしても維持が７割ということは、死刑制度について、人はあまり考えていないようだ（もっとも、これは調査からは出てこない私見）。死刑の方がカネがかかるかもしれないのに。経済誌なら、カネがかかるのかをもっと突っ込んで検討したほうがよかったのではないか？
