第59回NHK杯テレビ将棋トーナメントも大詰め、準決勝。
第1局(2010年3月7日放送)は、糸谷哲郎五段が、渡辺明竜王を下して決勝戦に進出した。第2局は、2010年3月14日午前10時20分から、羽生善治名人vs丸山忠久九段の一戦が放送される。
さて渡辺vs糸谷戦。戦型は後手糸谷五段の一手損角替わり。先手渡辺竜王は早繰り銀(3筋から銀を進出)。
阿久津主税七段の解説どおり、先手有望だったが、一瞬のスキをとらえ、糸谷五段が逆転。そのまま押し切った(「*参照サイト」は、このエントリーup時点では更新されていませんが、放映済みなので結果を出します)。
それにしても終局が早い。残り時間、渡辺竜王1分はいいとして、糸谷五段は8分!田村康介六段のデビューの頃も早かったが、負けないくらい早い。名局選(第1回決勝、木村義雄名人vs升田幸三八段戦。丸田祐三九段解説、蛸島(じま)彰子女流五段(日本女子プロ将棋協会所属)が聞き手)のおまけ付き。
「*参照サイト」から第59回のトーナメント表をクリックしていただきたいのだが、糸谷五段の負かした相手は、中田功七段、谷川浩司九段、鈴木大介八段、森内俊之九段、渡辺明竜王。第2局で羽生名人が勝ち、決勝で糸谷五段が勝てば、現役永世名人全員(17世谷川、18世森内、19世羽生。カッコ内敬称略)から勝利を得る。羽生名人も第37回で現役名人経験者全員勝利(大山康晴十五世名人、加藤一二三九段、谷川(敬称略)、中原誠十六世名人。なお、肩書きは現時点)で優勝したが、それに匹敵する快挙である。読売新聞読者としてついでに書くと、現役竜王経験者4人を破る快挙の可能性がある(現役永世名人に加え、渡辺明竜王。なお、島朗九段は予選敗退、藤井猛九段と佐藤康光九段は未対戦)。
来週の羽生vs丸山戦、そして決勝と、見逃せない勝負が続く。
*参照サイト
「NHK杯将棋トーナメント:日本将棋連盟」(http://www.shogi.or.jp/kisen/nhk/index.html)