清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

「傷口に 塩」塗られるの 仕方なし

YOMIURI ONLINE「傷口に塩…秋葉原殺傷の遺族、弁護側に不快感」(2010年5月21日21時07分 読売新聞。2010年5月22日アクセス。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100521-OYT1T01011.htm
によると、「東京・秋葉原で2008年6月、17人が死傷した無差別殺傷事件(中略)の第8回公判」が開かれ、初めて遺族が証言したが、被害者遺族の人が、「『弁護側が供述調書の証拠採用に同意しなかったために出廷せざるを得なかった』とし、『静かに暮らしたいと願っているのに、傷口に塩を塗られているようだ』と弁護側への不快感を示した」という。

不快に思うことについては同情するが、出廷は仕方ないだろう。

裁判というのは、本来は裁判官が直接証拠を見て心証を形成するものだからである。だから、出廷して証言すること自体を否定することは出来ない。

また、弁護側とすれば、被告人に不利益な証拠だから供述調書の証拠採用に同意しないわけだから(処罰感情が峻烈と聞くが、それならば不利なのは言うまでもない)、被告人の権利を守る観点からすれば(国選・私選問わず、被告人の弁護人は、第1に被告人の権利を守るのが仕事であって、被告人よりも被害者・遺族を優先すべき理由はない)、同意しないことを批判することもできない。

被害者の権利が守られるべきことは言うまでもない。しかし、権利のバランスを保つことが大事だ。この観点から言えば、遺族の方にはお気の毒だが、出廷させることを批判することも、供述調書に同意しない弁護側の態度を批判することもできない。する人がいたとすれば、相当偏っているのだから、考え直したほうがよい。