清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

読売も 小沢もどっちも どっちだよ

10月「20日行われた小沢一郎民主党元代表の記者会見で、資金管理団体陸山会」の事件について質問をした読売新聞記者に、会見を主催したフリージャーナリストらが「司会者の指示に従わなかった」と激しく抗議する場面」(なお、「インターネット上で生中継され」たという。**参照)について、読売新聞側から反論があった。
 
まずは、本エントリーで参照する、YOMIURI ONLINEの記事のタイトルと、URLを示す(順番は、清高が定めた)。
 
①「小沢元代表記者会見で読売記者へ激しい抗議」(2011年10月27日11時32分配信。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111027-OYT1T00017.htm
 
②「当然すべき取材」VS「違反したので注意」」(2011年10月27日06時00分配信。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111027-OYT1T00042.htm
 
③「小沢元代表と記者のやり取りの詳細」(2011年10月27日06時00分配信。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111027-OYT1T00017.htm
 
まずは③。お互いの主張が見られるので。
 
読売新聞社会部の 恒次(つねつぐ) 徹記者」(①参照)が、「2007年の会見の時におっしゃったような趣旨で言えば、政治資金収支報告書に誤りがあって、それを国民の側が判断することが大事だという風におっしゃっているわけですから、その判断を誤らせるような虚偽記入があった場合は、もし汚職とか横領とか脱税とかいうことがなくても、これは実質的な犯罪と言えるんじゃないでしょうか。その点を、ちょっとお考えをお聞かせいただけたらと思います」ということを質問したことに対し、小沢一郎さんは、「実質的犯罪(「汚職とか横領とか脱税」のこと。これは、恒次さんのコメントだが、私の理解と一致するので、引用した)が伴わない場合は、今まですべて収支報告書の修正ですまされてきたという風に申し上げてきた」(「脱税とか汚職を伴わない場合は、実質的犯罪とは言えない」とは言っていないという。似たような意味にしか見えない.。もっとも、小沢さんの言い分は、「「虚偽記載しているとは思っていない」」。後述)と回答した。その後もやりとりがあり、小沢さんが「私どもは虚偽記載しているとは思っていないんですよ。だけど、例えば仮にそれが明白に虚偽記載、いわゆる間違った報告書だったと、計算であれ、書く場所であれ、何であれ、その時はみんな修正報告で全部今までは通っているわけです」とのコメントに、恒次さんが「修正報告だけで通ってない場合は多々ありますよ」と返したのが、内容面での核心と私は判断した。
 
小沢さんが言いたいのは、以下の引用も含むだろう。すなわち、形式犯であっても「法益侵害性がまったくない行為は犯罪たりえない。外見上は、形式犯的に見える犯罪類型も、危険性の発生する場合にのみ処罰されるよう解釈すべきである」(前田雅英刑法総論講義(第3版)』(東京大学出版会、1998。最新版での確認を乞う)ということである。ただ、小沢さんの件が当てはまるかは判断が難しいが。
 
しかし、「修正報告だけで通ってない場合は多々ありますよ」という、恒次さんの発言は、「残念!!!」。それなら、恣意的で構わないことにもなってしまうからである。すべてを罰するか、一切罰しないか、罰する基準を示すか、どれかなのだが、恒次記者は示せていないので、この部分は小沢さんの勝ちである。
 
次は①。「恒次記者の質疑応答に要した時間は約4分30秒。その後、4人から質問があり、平均約5分を費やした」というのであれば、運営の問題はない(時間がみな平等だから)。もちろん、その後の上杉隆さんと、岩上安身(いわかみやすみ)さんの言動を正当化する趣旨ではない。
 
最後に②。「このような状況で食い下がらないようでは、ジャーナリストの責務は果たせない」 という、同僚の渡辺晋記者のコメントがある。難しい問題だが、取材対象者も時間がない。一人の記者だけたくさんの時間を費やすのも問題がある(これが原因ではないみたいだが、**の動画を見た限りでは、理由の一つだろう)。一般論としては、「会見者の発言中に声をかぶせて質問」するのは、問題とされても仕方ないだろう(普段のコミュニケーションでも問題では?)。もっとも、小沢さんも記者の「発言中に声をかぶせて」いるのだが。

*タイトル、法人名敬称略
 
**なお、「「ルール違反だろ!」小沢一郎会見で″場外乱闘″ 上杉隆氏らと読売記者が口論に」(2011年10月20日13時00分配信。http://news.livedoor.com/article/detail/5954124/) も併せてご覧ください。