清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

東大が 秋入学に するという

朝、読売新聞を読んでいたら、「スキャナー 東大が秋入学移行案」(2012年1月19日東京本社版朝刊13版3面。以下、「スキャナー」)が飛び込んだ。
 
そう、東京大学が秋入学に移行するという。「春入試は維持」(「スキャナー」より)、「東北大・阪大も前向き」(「スキャナー」)という。全部がそろえば、それなりの力になるかもしれない。夏休みという、中断やむなし(暑いので)の状況というデ・メリットが解消されるし。
 
ただ、「東洋大は1994年度から工学部(当時)で10学入学制度を導入した」が、「05年度で廃止した」(カギカッコ内は、ともに「スキャナー」)という。「武村牧夫(東洋大学。清高補足)学長は『新卒一括採用慣行は強固だった。日本社会全体の意識が柔軟にならないと、秋入学は成功しない』」は、経験者談の貴重な提言である。
 
「経済界は歓迎」だという。それはいいが、ここからが読売新聞のダメなところが出る。
 
「『日本でも、学生の多彩な経験は、採用活動でも積極的に評価すべきだ』(経団連)」って? こんな厚顔無恥なコメントを批判抜きで載せる読売新聞って、何考えてるんだ?
 
もちろん、新卒一括採用のメリットも承知はしている(『学歴の耐えられない軽さ やばくないか、その大学、その会社、その常識』(朝日新聞出版、2009)など、海老原嗣生さんの著作をご一読を)。しかし、多彩な経験を評価するつもりなら、新卒一括採用をまずは改めるべきだろう。「『通年採用』は負担に」(「スキャナー」)なんて書いている場合じゃないですよ、読売新聞さん。
 
ただ、秋入学と、新卒一括採用などの雇用慣行は、何の関係もない(企業も9月入差に変えられるので。もっとも、会計年度の問題はあるが)。しかし、入学時期は、日本の社会の在り方を考えるいい機会のようだ。