清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

過剰介入 やっぱり批判は 酷だよな

2,012年5月15日0時からNHK-BS1で放送された「BS世界のドキュメンタリー インサイドフクシマ」(2012年、イギリス、アメリカ)を観た(録画しておいたものを今になってみた、と解釈して結構)。

色々なメディアで福島第一原子力発電所の事故を取り上げており、「インサイドフクシマ」もその一つ。日本のメディアは信用できないは、私は偏見だと思うが、イギリスやアメリカのメディアの制作なのでそれなりの価値があると考え、以下、映像を見て思ったことを書くこととする。

そもそも、日本国政府は、2009年の諮問で、福島第一原子力発電所津波対策が不十分と指摘していたという。対策を取らないのは悪いことだが、東京電力は、対策を取ろうとしている最中だったという。絶対来るとわかっていたらもう少し早いだろうが、ある意味仕方ない、とも思った。

インサイドフクシマ」によると、非常用ディーゼル装置は津波により破壊されたという。ただ、全電源喪失は想定されていなかったとか。

原子炉の圧力が高すぎて、注水できず、すなわち原子炉の温度を下げることができない状況に陥ったという。そうなるとベントが必要。しかし、ベントして、大気中に放射性物質を放出するには、内閣総理大臣の許可が必要だったという(もっとも、法的根拠は未調査)。逐一報告を受けていた菅直人・当時内閣総理大臣は、ベントの決断をした。しかし、東京電力との連絡がうまくいかない。

実際(「インサイドフクシマ」による)、ベントは、手動では難しいそうで(電源喪失の影響がありそう)、現場は難作業だったようだ。ただ、それに加えて、福島第一原子力発電所から、官邸に連絡がない。そこで、菅・当時総理大臣は、何が起こっているかを確かめるために福島第一原子力発電所に向かう。

もちろん、取材者への遠慮もあるのだろうが、不自然な行動には見えなかった。なぜこれが避難されるべきはわからなかった。地震津波が他にあったことは承知するが、原子力発電所で重大事故があれば、甚大な被害が生じるのだから、おかしな行動には見えない。

菅・当時総理大臣が死を覚悟するように、みたいなことを言ったことも避難されていたと記憶するが、福島第1原子力発電所長の吉田さんが決死隊を結成したと解釈できる内容である。ともあれ、現場で作業した、東京電力自衛隊、東京都消防庁の人には敬意を表したい。

しかし、不幸にも制御不能に。政府も認識していたが、国民に伝えなかったので、非難を浴びた。その理由は、最悪の場合、200km圏内の人が避難しなければならず、首都機能のマヒを恐れたという。しかし、これは仕方ない、とは言い難い、と思った。

ただ、捨てる神があれば拾う神あり、というわけではないが、最悪の事態にはならなかった。被ばくによる死者は、「インサイドフクシマ」制作時点では、ゼロ。しかし、作業員の100人以上のガンリスクが高まったという。

本エントリーで取り上げたドキュメンタリーが正しいわけではないが、これを見ても、マスメディアが誘導したがっている(「過剰介入 そんなに重要 問題か?」(http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/53167074.html )参照)、首相官邸の過剰介入は、少々酷なのではないか、と思う。

*「菅直人 ダメは結論 ありきかな」(http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/53162760.html )もご一読。