清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

いいことばかり 言ってはならぬ 土井香苗

紙の読売新聞を読んでいると、土井香苗さんの「日本外交の新機軸 人権重視進める時」が目に入った(読売新聞東京本社版2013年6月26日朝刊12版13面)。
 
土井さんの論文によると(以下のカギカッコ内は、読売新聞東京本社版2013年6月26日朝刊12版13面より引用)、「安倍政権」は、「人権分野でも新機軸を打ち出し、国際的に影響を与え始めている」という。具体的には「北朝鮮の人権侵害」について「『人道に対する罪』の証拠を収集する国連調査委員会の設立に向け、首相は就任直後、スイスの国連人権理事会で日本が主導的役割を果たすよう外務省に指示した。世界に先駆けた画期的な動きだった」とのこと。また、「首相は、『自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値』を基軸にすえた外交路線を敷く、と宣言した。これほど確固たる方針を示した日本の首相はこれまでいなかった」という。
 
安倍晋三内閣総理大臣、ならびに内閣の功績を書いた、フェアな記事とも言えるが、批判精神が足りないとも言える。
 
たしかに「スリランカ戦争犯罪をめぐる今年の国連人権決議の際、日本は棄権し、私たちはがっかりした」とは書いてある。しかし、①(安倍政権だけの責任ではないが)他の各種・外国人学校に軒並み適用されている、高等学校就学支援金制度を、合理的な理由もなく朝鮮学校に適用せず、根拠にな(り得)る文部科学省令を削除して適用しないことを明らかにしたこと(「ニッポン(日本)の 差別がついに 成就する(無償化を しない理由は ないはずだが(3))」(http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/53725141.html
)参照)、②シャラップと叫んだ上田秀明・人権人道担当大使で有名になってしまったが、未だに取り調べに弁護人の立ち会いがなかったり録画・録音がなされていなかったりしていること(小池振一郎の弁護士日記「日本の刑事司法は『中世』か」(2013年5月29日。http://koike-sinichiro.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-99bb.html
)、ならびに当ブログ「今頃ね シャラップ取り上げ 遅すぎる」(http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/53996244.html
)参照)、③「旧日本軍の慰安婦問題に関する国連の拷問禁止委員会の勧告について、「法的拘束力を持つものではなく、締約国に従うことを義務づけているものではない」とする答弁書閣議決定した」事(朝日新聞デジタル慰安婦めぐる国連委勧告「従う義務なし」 安倍内閣」(2013年6月18日18時59分。http://www.asahi.com/politics/update/0618/TKY201306180289.html
)。ただ、これに関しては私は政府の対応がまずいとまでは断言しない)など、日本関連の人権問題も結構あるが、指摘できていない。
 
軽重が同じではないかもしれないが、「人権重視外交を一段と力強く推進すること」(読売新聞東京本社版2013年6月26日朝刊12版13面)のためには、他国も絡む国際的な人権について主張するとともに、国内の人権問題も必死に解決すべきことも促す文章にすべきだった。
 
*タイトル敬称略