清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

裁判を ぶっ壊したい 自民党

転載元のMSN産経ニュース「苛立つ地元「開門あり得ない」 判決期限切れも煮えきらぬ政府」(2013年12月20日22時18分。以下、①。http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131220/biz13122022210031-n1.htm

)によると、「国営諫早(いさはや)湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防は閉ざされたままで福岡高裁判決(平成22年12月)が命じた21日午前0時の開門期限を迎え」たが、「政府(農林水産省)の対応は相変わらず煮え切らない」という。
 
政策や上告についての判断の妥当性抜きで、さっさと開門すべきである。自由民主党党連立政権、ならびにMSN産経ニュースは、裁判、ならびに日本をぶっ壊して、暴力がはびこる世界にしたいようだ(確定判決が信用できないなら、暴力を用いて権利を実現した方がマシだから。「国が確定判決に従わなければ、法治国家の根幹が揺らぐ」(佐賀新聞2013年12月21日更新 宮崎勝「開門期限過ぎる 法治国家の根幹が揺らぐ 」(http://www.saga-s.co.jp/news/ronsetu.0.2599306.article.html
)を私なりに噛み砕いて説明)。
 
なんで開門すべきかって?それは、早期に出た確定判決の効力を強くしたほうが合理的だからである。
 
もちろん、確定判決と、その後に出た仮処分命令(という決定)のどちらを優先させるべきか、について、民事訴訟法学において定説がないとは聞いている。
 
しかし、確定判決と矛盾した仮処分命令(という決定)に確定判決を執行させない効力を生じさせてしまうと、除斥期間(民法第724条)の制限はあるとはいえ、確定判決を得るインセンティブがなくなり、紛争が早期に解決しなくなるからである。
 
私は佐賀県民でも長崎県民でもないから、気持ちなどわからないだろうな、という人もあろうが、日本国民だから意見を言うし、確定判決に従うべしということについては、法治国家とはそういうものなのだと思っている。
 
なお、「そもそも混迷の原因は、5年間の常時開門を命じた福岡高裁判決(古賀寛裁判長)について、菅直人首相(当時)が地元の意向を一切無視して「私なりの知見」を元に、誤った政治判断で上告せず確定させたこと」(①)みたいに、当時の内閣総理大臣に責任をおっかぶせる動きもあるが、上告しなければいけない根拠もないので、理由になってない。また、2010年の福岡高裁の判決に国が上告し、棄却されそのまま確定しても、今回のようなことは起こりうる(訴訟物が違うと推測されるので)。さらに、上級審の裁判の拘束力(裁判所法第4条)は、別に最高裁だけではないから、このことからも理由になっていない。したがって、菅直人・当時内閣総理大臣におっかぶせるのは、下劣な誹謗中傷にすぎない。