清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

音楽での 自分探しは 楽しいな

まずタイトル。「自分探し」と書くと、眉をひそめる人もあろう。「他人あっての自分だ」と説教したくなる人もあろう。しかし、自分の癖や好みを知るのは楽しいものである。筆者は将棋が好きだが、居飛車党なのか振り飛車党なのか、を知るのと同じことだと思う(ちなみに、筆者は居飛車党)。

その「自分探し」の題材は、NHKEテレで、2016年1月7日、14日、21日、28日、23時から、4階にわたって放送された、「亀田音楽専門学校 シーズン3」。

シーズン1やシーズン2(ウィキペディア亀田音楽専門学校」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%80%E7%94%B0%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E5%B0%82%E9%96%80%E5%AD%A6%E6%A0%A1
)参照)では、曲(ヒットとは限らないと思う。ヒットしていない曲が番組と違う作り方だという証明がないから)の作り方にウェイトが置かれた印象だが、シーズン3では、J-POPの歴史を取り上げた。

1月7日放送分(後日録画で見た。以下では省略)は、1988年~93年。J-POPの言葉の成り立ちの説明は不十分だったが(筆者は宮入恭平『J-POP文化論』(彩流社、2015)で読んだが(レビューはhttp://www.amazon.co.jp/review/RFZLEITRJKHMZ/ref=cm_cr_rdp_perm?ie=UTF8&ASIN=4779170311
)、J-WAVEができた時に「『洋楽と肩を並べることができる、センスのいい音楽』」(『J-POP文化論』p7)等の定義が与えられたことについての指摘がなかった)、それは傍論。本題は、①ポジティブ宣言、②Aメロ-Bメロ-サビ、③形式の確立、である。

①は、以前のヒット曲に比べてメジャー(長調)が増えたのだという(むしろ、以前はマイナーのヒット曲が多かったのでは?以下は記憶に頼るが、『誰でもできる編曲入門―伴奏と合唱・合奏編曲にすぐ役立つ』(横山 詔八、音楽之友社、2003)に書いてあるが、世に出ている曲の大半が長調だそう)。その時にヒットしたのが「おどるポンポコリン」だ、ということで、織田哲郎へのインタビュー。「おどるポンポコリン」がなんでヒットしたかって、人気アニメだからだろ、と思ったが、番組の分析では、(ア)4つ打ち、(イ)リフレイン、(ウ)口に出したくなる言葉、が人気の秘訣だという。

1月14日放送分は、1994年~99年。特徴は.①パッと聴きのインパクトと、②転調てんこ盛り、だという。小室哲哉へのインタビューがあった。小室と言えば、小室の4つ打ちで有名だそうだ(シーズンは忘れたが、「亀田音楽専門学校」で得た知識)。

1月21日放送分は、2000年~05年。新しいアーティスト、新しいジャンル、が出てきたという。小林武史へのインタビューもあるが、本エントリーと関係ないので事実だけ。「新しいアーティスト」とあるが、宇多田ヒカルケツメイシ浜崎あゆみ椎名林檎、などなど、現在でも活躍、ならびに有名な人もいるが、筆者だけか、三木道三(「Lifetime Respect」は購入していないが、名曲の印象)は現在において「有名」とはいえないだろう(それどころか、DOZAN11に改名した(ウィキペディアDOZAN11」(https://ja.wikipedia.org/wiki/DOZAN11
)参照)。その三木、レゲエミュージシャンで、そのレゲエは「新しいジャンル」なのだそうだ。そしてそのレゲエ、裏で乗る感じだという。

ここで筆者の個人的経験を。筆者は1998年に、「明日の地図」を聴いてBAJI-Rというバンドを知った。「「愛してる」」は大したことがないと思ったのでBAJI-Rのことは放っておいたが、「明日の地図」が忘れられず、「R」というアルバムを買った(筆者のレビューはhttp://www.amazon.co.jp/review/RBB92EAF9EGLV/ref=cm_cr_rdp_perm?ie=UTF8&ASIN=B00005G2ZD
)。そのアルバムの1曲(シングルになっているが、当時は知らなかった)「paradise」が、筆者にとって「裏で乗る感じ」なのだ。そのBAJI-R、もとはBA-JIというバンドだったという。ウィキペディア「BAJI-R」(https://ja.wikipedia.org/wiki/BAJI-R
)によると、「J-POPにレゲエ等を融合させた」という。筆者は、「おどるポンポコリン」や小室の四つ打ちより、BAJI-R(プロデューサーは織田哲郎)のほうが乗れるが、日本の大衆音楽の主流からちょっとズレているか。

何が言いたいのかって?それは後で書く。

1月28日放送分は2006年~現在。特徴は①踊るJ-POP、②詞と声の大変化、だという。以前の「亀田音楽専門学校」で見た記憶があるが、最近のアーティストは小室哲哉の音楽の影響を受けており、4つ打ちを取り入れているという。だからか、筆者の印象では、最近も4つ打ちの曲が結構ある印象である。

言いたかったのは、筆者は、日本の大衆音楽で、おそらくずっと主流と思われる、4つ打ちではあまり乗れず(洋楽だとそうでもない。だから、日本の大衆音楽の4つ打ちが乗れない)、裏では乗れるという、変わった志向があることである。また、余計なお世話を承知で書くが、三木道三(番組ではこう呼んでいたが、改名についてはすでに指摘)やBAJI-Rの音楽が、前者が一発屋の扱いで、後者が売れなくて(と言われているが(前述のウィキペディア参照)、リアルタイムで追っかけていないので、本当のところはわからない)解散したのがなんとなくわかる気がする。音楽・作品の質がよくても、多数の好みに合わないと、なかなか注目されないということである。

*文中敬称略