清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

三木修司に 欠ける人権 意識かな

昨日、読売新聞2019年5月15日統合版12版11面の、三木修司・編集委員の「横綱に欠けている自然体」(以下において、カギカッコ内は、「横綱に欠けている自然体」から引用)という文章を見た。それが何というか、モンゴル人横綱に対する罵詈雑言で、人種差別意識が垣間見え、新聞記者をやめたほうがいい内容だったんですね。以下、検討する。

 
横綱審議委員会の稽古総見で、相撲が取れない白鵬関がぶつかりげいこで胸を貸したが、特定の力士をひいきにしたことを批判している。しかし、三木さんの文章だけでは不当かどうかわからなかった(過去の横綱がどのように力士に胸を貸したが分からないから)。それどころか、「横綱が稽古場を仕切るのは常だが」って、そんならそんでええやん。「相撲を取れない白鵬が、総見の土俵で主導権を握ることに違和感があった」と根拠なき主観を言われてもねぇ。
 
三木さんは白鵬関の悪口を打ち切り、次なるターゲット、鶴竜関に狙いをつけた。「9日の晩、Tシャツ短パン姿の鶴竜が民放番組で芸能人と共演していた」という。それについて「横綱がふやけた笑いを電波に乗せる時期ではない」とし、なぜか「相撲協会は最近、験担ぎの無精ひげ禁止を通達した。力士に考えさせる試みでもあるだろう」と、論理的につながらない文章になっている。
 
論理的につながらない文章に敬意を表して(?)、筆者も順番を逆に検討する。日本相撲協会の無精ひげ禁止に特に意見はないが、「考えさせる」ならば、「禁止を通達」するのはおかしいだろう。ひげの良し悪しを考えさせないわけだから。親方次第だが、親方が考えさせるしか思い浮かばない。
 
「Tシャツ短パン姿の鶴竜」について。「9日の晩」の「民放番組」は、フジテレビ・同系列全国ネットの『vs(ぶいえす。筆者は依然“バーサス”と読んだので、特記した)嵐』である(5月9日放送分について、https://www.fujitv.co.jp/vs_arashi/guest/guest190509.html
参照)。『vs嵐』は、体を動かすアトラクションもあり、「羽織袴」では危険だろう(ちなみに、『vs嵐』のホームページでは、羽織姿の力士の写真が載っている)。余談だが、2019年5月2日19時から放送の(『vs嵐』の裏番組になる)『プレバト』(MBS。TBS系列全国ネット)に御嶽海関が出ていたが、『プレバト』では体を動かさないので(俳句を詠むだけだった)、御嶽海関は羽織袴姿だった。要は状況に合わせて服を変えただけである。「横綱がふやけた笑いを電波に乗せている時期ではない」も何も、日本相撲協会が現時点で何らかの処分や抗議をしていないことから、問題ない可能性が高い。
 
vs嵐』には、横綱だけでなく、日本人力士もいた。もっとも、横綱はトップなのだからそれ相応の態度を示せというのもわかるが、筆者が読んだ限りではモンゴル人に対する憎悪という、おそらく三木さんの自然体が出た文章にしか見えなかった。人種差別者を淘汰できないと、読売新聞の信用がなくなるだろう。