清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

携帯電話 値下げにもある デメリット

朝、紙の読売新聞統合版13版3面の「スキャナー 大手低料金プラン 格安スマホ逆風(その他の見出し略)」が興味深かった。

 

詳しくは読者の皆さんが探して読んでほしいが、たしかに、いわゆる格安スマホからすれば脅威である。その記事にある「政府主導の料金値下げにより、皮肉にも政府が批判してきた大手3社の寡占へ逆戻りする懸念も出ている」が印象的だった。

 

今度は観点を変えて。そもそも日本の携帯電話(≒スマートフォン)の料金って高いのだろうか?それについて考えさせられる論考が、『文藝春秋ムック 2021年の論点100』(文藝春秋、2021)に載っていた。著者は石川温さんで、題して「世界に出遅れた日本の5G/求められる政治的決断とは」。その論文には以下のような記述が。

 

そもそも、日本の携帯電話料金は世界と比べて高いのか。総務省では六か国(日米独仏英韓)で調査を行っており、それによれば日本はアメリカ、韓国同様に高めの水準だ。しかし、オープンシグナルという調査会社によれば日本と韓国はネットワークの接続率や通信速度において六か国の中でトッププラスであった。つまり、通信品質を考慮すれば料金は妥当とも言えるのだ。

 -石川温「世界に出遅れた日本の5G/求められる政治的決断とは」(『文藝春秋ムック 2021年の論点』p135上段)

 

石川さんの論文に載っている調査結果について筆者は未調査なので鵜呑みにしないが、仮に本当だとすると、値下げをすればいいものではないな、と思わせる内容である。

 

さらに別の観点。値下げをすれば、利益も下がり、投資が容易でなくなる。となると、来るべき6Gにおいても日本が後れを取る心配くらいは、携帯電話に興味を持っている読者であれば似たような記事を見たり、想像したりしているだろう。

 

というわけで、本エントリーの結論としては、値下げするから大変結構!で思考停止するのではなく、そのデメリットも想定・検討すべきであるということである。