「死刑は廃止に決まっているし 太陽光も必要だ」
kiyotaka-since1974.hatenablog.com
の、続き。
1.読売新聞2022年12月21日統合版12版15面(文化欄)に、『死刑のある国で生きる』(新潮社、2022)の著者である、宮下洋一*1へのインタビュー記事があった。やっぱり残念な内容。以下、引用しつつ論じる。
自ら*2は死刑廃止派でも維持派でもない。「日本では、死刑の現場などが公開されず、十分に議論できていない。それなのに、文化や死生観、価値観の違う外国に単純に倣って制度を変えるのは、違うのではないか」
とあるが、これは維持派寄りである。「『外国に単純に倣って制度を変えるのは、違うのではないか』」とあるのが根拠である。それはいいが、日本国は別に「『外国に単純に倣って』」いるわけではない*3。市民的及び政治的権利に関する国際規約を批准しているので、死刑の廃止を遅らせたり妨げてはいけないという話である。基本的な知識がないままインタビューをしても、された人の時間を無駄に食うだけで、迷惑である。
2.読売新聞2022年12月21日統合版13版7面に『週刊新潮』の広告がある、そのうちの一つを以下に引用する。
「女帝、師走の暴走」ついに条例成立/小池*4知事が新築に太陽光パネル義務化で"感電死"の恐れ(『週刊新潮』2022年12月29日号の広告)
実際に感電死するかはわからないが、『WiLL』の見出しと同じトーンである。筆者の印象における「保守」の人って、なんで太陽光発電をここまで敵視するのだろう。以前筆者が読んだ*5、青木美希『地図から消される街 3.11語の「言ってはいけない真実」』(講談社現代新書、2018)に書いてあるように、原子力発電の再稼働と国防が大事ということなのだろうか。筆者が2022年12月21日に聴いた「マイあさ!」7時台の「マイあさ!ここに注目」における、土屋敏之解説委員のような肯定的評価の方が、筆者が思うに普通の考えである。2022年12月26日7時50分配信終了の「マイあさ!」(2022年12月19日(月)午前7時40分放送)を、下記のアドレスからアクセスして聴いてください。
https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=5642_01
また、この件について、NHK解説委員室HP「東京都"太陽光パネル義務化"背景と影響」(2022年12月19日 (月)/土屋 敏之 解説委員)もご覧ください。
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/477602.html
3. やっぱり、筆者は、死刑は廃止すべきであるし、太陽光発電は推進すべきであると考える。もっとも、後者の在り方までは結論を出せていないが。
*1:本エントリーは、勝手ながら敬称略とした。
*2:宮下洋一のこと。
*3:外務省HP「人権外交 市民的及び政治的権利に関する国際規約(英語略)締約国一覧」(
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kiyaku/2c_001_1.html
)をご覧あれ。例えば、日本の方が、アメリカより批准が早い。
*4:白抜き文字もそのまま書いている。以下においてはいちいち指摘しない。
*5:筆者のAmazonレビューは「 著者の視点 妥当かどうか 保留なので」(
https://www.amazon.co.jp/review/R31P1TM84R371E/ref=cm_cr_srp_d_rdp_perm?ie=UTF8&ASIN=4062209969
)。