清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

中山さんの 言いたい放題 止まらない(中山国土交通大臣辞任記念!?)

中山成彬国土交通大臣辞任を記念して(?)、中山さんの発言をさらに検討したい。

1.読売新聞2008年9月28日朝刊39頁(仙台では)によると、中山さんは、以下の発言をしたという。すなわち、

「私はなぜ全国学力テストを提唱したかといえば、日教組の強いところは学力が低いのではないかと思ったから。だから学力テストを実施する役目は終わったと思っています。」(25日の報道各社とのインタビュー)

まるで、中曽根康弘さんが、国鉄の分割民営化の目的を、国労潰しであると言うようなものだ(佐高信さんの本に出ていた。それだけでは信用しないが、中曽根さん本人が、読売新聞「地球を読む」で書いていた記憶がある)。要は、自分が労働組合が嫌いだから、何らかのケチをつけて潰そうとしただけに過ぎない。それはさておき、残念ながら、「日教組の強いところは学力が低い」ことは証明されなかった(読売新聞2008年9月29日朝刊31頁によると、教育評論家の小宮山博仁さんも因果関係はないと批判している。朝日は左寄り(≒日教組寄り)だから簡単には信用してはいけないと思ったが、読売新聞も書いているのだから、正しいと判断してよい)。でもまぁ、提唱者本人が「学力テストを実施する役目は終わったと思ってい」るのだから、やめてもいいだろう。財政も苦しいことだし。

なお、読売新聞の他の記事は、歯切れが悪すぎる。編集手帳http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20080928-OYT1T00715.htm
には、「日教組批判を持論にする政治家がいてもいいし、一つの視点としての意義は認めるが」と書かれているが、不正確な視点には意義がない点で、ダメ。また、社説(http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080928-OYT1T00706.htm
には、「「国旗・国歌も教えない」「道徳教育に反対している」などとして日教組を批判した」ことを「的を射ている点もある」と評価しているが、|詫?嚢餞悊魘気┐覆ったり、音楽で国歌を教えないのは問題でも、式典でやらないことが問題とは言えない、道徳教育の問題は、「日教組イデオロギーで洗脳している」(本当かはわからないが)ことと同じだから反対に一理ある、以上2点でダメである。

2.asahi.com「中山前国交相言葉狩りしては政治が活性化しない」」(http://www.asahi.com/politics/update/0929/TKY200809290099.html
によると、「辞任の一因となった「単一民族」発言について、「言葉には気をつけなければいけないが、言葉狩りばかりしていると政治が活性化しない」と述べ」、「番組終了後、中山氏は「言葉狩り」の意味について、記者団に「単一民族という言葉は使っちゃいけないんだなと思った。『同質民族』と言えばいいのか、なんて言えばいいのかと思って、瞬時に言葉が出なかった」と説明した。」という。

単一民族」自体が禁句なのではない。事実に反するからいけないのである。また、『同質民族』も、少数民族の個性を無視しており、事実ではないので、不適当だろう。

言葉狩り」の例を1つ挙げましょうか?それは、朝日新聞夕刊コラム「素粒子」で鳩山邦夫法務大臣(当時)を「死に神」と表現したことに対する各方面の反応だろう。事実に反するとは言えないし(刑事訴訟法第475条、476条参照)、鳩山さん以外の誰をも傷つけるわけではないからである(鳩山法務大臣死に神であることがわかるように書いてある)。これが許されないとなると、短文で政治家や行動を皮肉ることがいけなくなる可能性があるという意味で、「言葉狩り」なのである。

なお、上記asahi.comについて付言すると、中山さんは、「私の命がけの行動は国民の皆さん方の理解を頂けるんじゃないかな。命を捨てて訴える、そういう自民党なんだ、と」言ったそうだ。安易に「命がけ」と言ってほしくないし(じゃ、死ぬのか?あと、大臣しか辞めていないし)、日教組関係の発言のほとんどが間違っているので、当ブログを読まれる賢明な読者ならば、誰も理解しないだろう。