北京オリンピックの柔道の100kg超級の金メダリスト、石井慧選手が、柔道を引退し、プロ格闘技の道に進むという。
他人の選択だから、これについてとやかく言うことはない(と言っても、ドラフトで希望球団に指名されなくて迷っている人にはとやかく言っているけどね)。
時事ドットコム「座視できない損失=人材流出続く恐れ-石井の転身・柔道男子」(http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2008103100997)
や、読売新聞2008年11月1日朝刊27頁に解説が載っているが、どちらもしっくり来ない。
要は、柔道界が、オリンピックだけを目指して、競技そのものの魅力を追求しなかったことが1つの原因のはずであるのに、なぜ指摘しないのだろう。
また、なぜ、とりわけ日本の柔道界が、プロ化を志向せず、アマチュアの建前に固執するのだろう。ヨーロッパの柔道でもプロ化を志向しているのに。
このようにプロ化に消極的なのは、日本のオリンピックスポーツ全般に特徴的なことである。それがために、レヴェルが上がらなかったり、関心がイマイチだったりして(世界戦しか注目されない)、自分の首を絞めていると言ったら、言い過ぎか?
もちろん、不幸にも、人気がなくてプロ化に向かない競技は結構ある。このような競技は、今まで通りの方式がいいのだろう。しかし、本気で競技の隆盛を図りたかったら、プロ化して、さらなる努力を促すべきだろう。もっとも、容量(会場確保)の問題などもあるので、難しいが。